『二月の勝者』-【凡人こそ中学受験をすべき】今知りたい”中学受験とは”がここにある

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スタスタ編集部
当社のインターン生である、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、青山学院大学、明治大学、立教大学、東京理科大学、東京学芸大学、筑波大学・・・の現役大学生たちが、自身の小中高大受験・通塾・塾講師経験をベースに、各塾の教育方針や学習システム等の特徴を独自に分析し、編集・執筆しています。
キーポイント

✔都内小学生の25%が中学受験し、そのうち10%が最難関中学に合格でき、その50%以上がSAPIXの塾生

✔中学受験で合格できるかは保護者の力量次第

✔中学受験によって難関大学合格の確率が上がる

こんにちは!スタスタ編集部です。おすすめの教育本である『二月の勝者』第1巻をもとに、今知りたい”中学受験とは”を解説していきます。

中学受験とは、高校・大学受験に比べて特殊な受験だと言えます。小学生という小さなお子様に対し、高い学費を払い、毎日のように勉強させる。正に”親の受験”と言っても過言ではありません!

事実、東京大学合格者数トップを誇る中高一貫校”開成高校”の校長が、入学式で「おまえらが合格できたのは、一に母親の狂気、二に父親の経済力、三におまえらの力。だから調子にのるな。」とおっしゃられるほどです。

それでは、まず『二月の勝者』について簡単に紹介していきます。

『二月の勝者』とは...

『二月の勝者』は、『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で2018年1号から連載されています。「中学受験」について塾講師目線から切り込んでく内容は非常に魅力的で、どんどん重版もされている今注目のコミックです。

“塾講師目線”という立場から、中学受験の”現在”を描いており、「君達が合格できたのは、父親の経済力、そして母親の狂気」というフレーズから話題となりました。

また『このマンガがすごい!2019』(宝島社)にも選出されており、今後の展開も必見です!

今知りたい”中学受験とは”

ではここからは『二月の勝者』第1巻で描かれていた、「今知りたい”中学受験”とは」について塾コンシェルジュの立場から分析していきたいと思います。

中学受験のリアル

「君達が合格できたのは、父親の経済力、そして母親の狂気」というフレーズのごとく、中学受験には華々しい一面だけじゃなく、非常に生々しい狂気的なリアルがあります。

「全国の小学6年生の数は110万人で、そのうち東京都だけでおよそ10万人。さらに都内で中学受験をする方は約2万5千人。つまり都内の小学6年生のうち4人に1人」が中学受験をしている計算になります(引用:高瀬志帆 『二月の勝者』より)。

また東京にある私立中学の数は「188」。この中でも「御三家」と言われる「男子の開成・麻布・武蔵」「女子の桜蔭・女子学院・雙葉」を含めたトップ校に受かるのは全受験生の1割ほどです。それらトップ校合格者の5割以上がストーリーでは「フェニックス」と改称されている「SAPIX」である現実を物語っています。

【徹底解説】圧巻の合格実績を誇るエリート集団塾サピックスとは?
スタスタ塾コンシェルジュ
これらは、業界にとって当たり前の話ですが、「一般のこれから中学受験をさせようとしている方」にとっては知るはずもない事実です。このような事実を、漫画を通じて色々と描いているのがこの『二月の勝者』です。

また中学受験の塾選びの仕方によって、お子様の将来が大きく変わってしまうため慎重に塾選びをすることが大切です。塾選びに関しては我々がプロフェッショナルですので、少しでも不安な方はスタスタにご相談ください。

受験といえど「あくまで小学生」

小学生は多感な時期であり、色々な物事に興味が湧くことは当然です。ストーリーの中でも、成績最下層の生徒が、ただ中学受験の勉強をするのではなく、「勉強する目的」を与えられたことで、前向きに受験勉強に臨む姿勢が描かれています。

そのため、中学受験では「勉強するためのモチベーションをどこに置いてあげるのか?」が重要となってきます。「偏差値の高い中学に入れるため」なのか、また「中高一貫校に入って存分に好きなことに打ち込ませるため」であるのか、”あくまで小学生”のお子様が勉強に対してやる気を持つかどうかは、保護者の力量次第です。

スタスタ塾コンシェルジュ
こちらの記事を読まれている方も一度は受験を経験されているかと思います。それらの経験は決して「楽」なものではないでしょう。その経験を10歳程度のお子様にさせようとしているんですから、お子様が考えていることへの理解が一段と必要です。

多くの子供達は、勉強が好きではありません。またそれを無理やり好きにさせようとする必要もありません。大切なことは「勉強する目的を与えること」です。

凡人こそ中学受験をすべき

ストーリーを通じて描かれていた、「中学受験をした方がいい理由」についても分析していきます。

「凡人こそ中学受験をすべき」というフレーズが印象的でした。というのも、何か一つの分野で日本のトップに行くのは非常に難しいことです。ストーリーではサッカーを例に、全国でプロサッカー選手になれる確率は「約0.21%」、対して中学受験で難関トップ校に入れる確率は「約10%」と比較していました。

つまり何か秀でる者が無い子こそ、中学受験をしてトップ層に入るべきということです。多くの中学受験者は、大学受験を見据えています。したがって私立中高一貫校に入学することは、将来名門大学に入るための近道だと言えます。事実、東京大学の合格者出身校トップ10は、全て中高一貫校です。(参照:「速報!2019年 東大・京大・難関大学合格者ランキング」より)

『二月の勝者』第1巻のあらすじ

それではここから、『二月の勝者』第1巻のあらすじを紹介します。

あらすじ

2020年教育改革により教育業界が大きく揺れる中、中学受験界にもその波が訪れていた。

新米塾講師である「佐倉麻衣(さくらまい)」は中堅進学塾である「桜花ゼミナール」で研修生として指導に奔走していた。

「小学大学付属中学校」の入学試験当日、応援に駆けつけた佐倉は、指導する生徒に理科の問題を質問される。入試直前ということもあり、かなり焦る生徒。佐倉の担当は「算数」であったため、その問題にうまく答えられないでいた。

そこで突然現れたのは名門進学塾「フェニックス」の講師であろう男性。その男性はスラスラとその問題を解説し、颯爽と立ち去る。何もできなかった佐倉は、塾講師として大きな無力感に苛まれたのだった。

新学期、本部研修を終えて正式に出社すると、ヘッドホンにパーカーという塾講師らしくない風貌の男性が出社してきた。佐倉は彼が、アルバイトか何かだと思って問いかけてみると、彼はなんと「小学大学付属中学校」の入試で会った「フェニックス」の講師だった。「新卒で新校長に配属された。」という元フェニックス講師こと黒木蔵人(くろきくろうど)は、ある理由から桜花ゼミナールの元へやってきたのだった。

早速新学期に行われる「統一合格判定テスト」の試験官として教室に向かった黒木は、生徒たちに向かってこう言い放った。

「君達全員を第一志望校に合格されるためにやって来た、黒木蔵人です。」

このインパクトある発言に揺れる教室。果たして今後の展開とは・・・

  • 著者
    高瀬志帆(たかせしほ)
  • 代表作
    『ごぶさた日記 ~子育て夫婦世代の寝室事情ルポ~』(メディアファクトリー)、『ゆるナチュライフ ~ズボラでOK!ナチュラル健康生活のススメ』(ぶんか社)
  • 出身地
    不明
  • 受賞歴
    なし
  • 職業
    漫画家
  • 人物
    12月21日生まれ。二児の母。

まとめ

今回は『二月の勝者』第1巻について解説させていただきました。中学受験のリアルが知れるだけでなく、ストーリーもかなり作り込まれているようです。今後の展開に期待ですね!

「中学受験について知りたいと思った方」「塾業界に興味がある方」は一度は読んでみていただきたい一冊です。また中学受験の塾をお探しの際は、是非スタスタにご相談ください。

 

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