LINE で塾選びを相談する(無料)

シュタイナー教育とは|あの有名人も受けていた注目の教育法を徹底解説

113-steiner-2
キーポイント

✔ドイツ生まれの「体・心・頭」のバランスが取れた人を目指す教育法。

✔受けていた有名人は「斎藤工」「ミヒャエル・エンデ」「村上虹郎」など。

✔メリットは「個性を育める」「自ら考え、判断力がつく」「穏やかな環境で教育を受けられる」。

子どもの多様性が重視される社会になるにつれて、日本でも従来の教育観にとらわれない保護者が増えています。

新たな教育方法が盛んに紹介される中で、最近注目を集めているのがシュタイナー教育です。子どもの個性を重視して軸のある人間を育てる教育だと言われています。有名人がシュタイナー教育を受けた経験を話していることも、広く知られるきっかけになりました。

この記事ではシュタイナー教育の特徴やメリット、デメリット、受けていた有名人などを詳しく解説します。シュタイナー教育とは何か気になっている人は参考にしてください。

シュタイナー教育とは

まずはシュタイナー教育の背景を見ていきましょう。シュタイナー教育はドイツで誕生した教育方法です。オーストリアで生まれたルドルフ・シュタイナーが中心となって1919年にドイツで設立された自由ヴァルドルフ学校がその起源です。

「ヴァルドルフ教育」と呼ばれることもありますが意味は変わりません。海外では初めてシュタイナー教育を行った学校名からとって「ヴァルドルフ教育」と呼ばれることが多いのです。

現在では世界60か国以上に1000校を超える、シュタイナー教育をベースにした学校があります。日本では1970代頃から本格的に紹介されました。シュタイナー教育を実践している学校は国内に10校以上、幼児教育施設は50以上存在しています。

独特な教育手法と方針で知られるのもシュタイナー教育。その目的は、子ども一人ひとりの個性を尊重し、自由で自律した人間を育てることです。一般的な教育で重視される「知識」に偏ることなく、「体・心・頭」のバランスが取れた人を目指すのも特徴だと言えるでしょう。

精神の豊かさと内面を重視するため、教員の果たす役割が大きいのもシュタイナー教育です。才能を見つけ出し、障害を取り除いてすくすくと個性が育つ環境を作る力が教員に求められます。

ここからは、シュタイナー教育の特徴をさらに詳しく見ていきましょう。

シュタイナー教育の特徴

シュタイナー教育はルドルフ・シュタイナーの人間観や教育理念に基づいた教育方法です。通常の学校教育とは一線を画す存在で、特徴的な教育方法が用いられています。

シュタイナー教育にはどんな特徴があるのでしょうか。

「体」「心」「頭」のバランスを重視した教育

シュタイナー教育は、知識を授けることだけに偏りがちな現代教育へのアンチテーゼとも言えます。目指すところは「全人教育」。つまり、頭でっかちにならずに、心と体も含めてバランスの取れた人間を育てることが目標です。

椅子に座って黒板を眺めるだけではなく、体を動かす中で心の豊かさを育む活動も多くあります。他の教育方法との違いは、全人教育の視点から生まれていると言っていいでしょう。

大きく7年周期で教育内容が変化

子どもは0歳~7歳、7歳~14歳、14歳~21歳の7年周期でそれぞれ違った力を身につけて成長していくという考えがシュタイナー教育の根幹です。適切なタイミングで適切な教育をすることで、子どもが本来持っている個性を発揮していくと考えます。

  • 0歳~7歳
    「体」を動かす遊びを通して健康な体を作りながら、自分らしく行動するための「意志」の力を育む期間です。幼児期に知識を叩きこむような早期教育とは反対に、子どもらしい遊びを重視するのはシュタイナー教育の大きな特徴と言えるでしょう。
  • 7歳~14歳
    この7年間は「心」を育む期間です。芸術などに触れて、心と感情を豊かにすることで、人生の土台を作る時期ともとれますね。
  • 14歳~21歳
    「頭」の教育を重視する期間です。論理的な思考力や判断力を身につけていきます。

シュタイナー教育を実践する学校では小中高12年間の一貫教育がベースになります。通常の学校とは異なり、小学校1年生から8年生までを一括りとし、9年生から12年生を高等部とするのも特徴。学齢に合わせて7年周期をベースにした教育が行われます。

芸術活動を重視して内面を育てる

人間の内面を重視しているシュタイナー教育では、芸術教科が豊富です。創造力や表現力、美しいものに対する感覚を養うために実施され、人間形成に大きな役割を果たすと考えられています。

歌や詩、絵など芸術のジャンルが多岐にわたるのもシュタイナー教育らしさと言えるでしょう。

エポック教育で科目ごとの知識を深める

教科学習においてもシュタイナー教育はユニークな方法で実施します。毎日1時間目は「エポック授業」と呼ばれる100分~110分ほどの授業を実施。同じ科目を3週間ほどにわたって集中的に学ぶのです。

算数なら算数、国語なら国語と、一気に学ぶことで効率よく学習できるとされています。ただし、100分以上の授業で集中力を保つのは困難なため、学齢に応じて歌や踊りなども取り入れつつ、リラックスして学べる環境づくりが行われるのです。

特徴的な生活環境

安心して生活できる環境が教育には必要だと考えるのも、シュタイナー教育の特徴。静かな環境づくりや、淡いピンクなどをベースにした目にも優しい教室づくりが重視されます。

また、心と体を育む子ども時代にはテレビなどのメディアへ過剰に接しないことも重視されます。低学年ではサッカーや野球など、体の特定の部分を動かすスポーツも推奨されません。子どものうちは全身を使った運動が必要だと考えられています。

シュタイナー教育のメリット・デメリット

精神面や芸術科目を重視するシュタイナー教育は、一般の学校で行われる教育とは大きな違いがあります。そのためメリットがある一方で、批判にさらされることも少なくありません。

シュタイナー教育にはどんなメリットとデメリットがあるのか見ていきます。

メリット1:個性を生かし創造力が培われる

シュタイナー教育では1人ひとりの個性を徹底的に重視して、固有の才能を伸ばす教育を行います。画一的な教育がベースになる義務教育では発見されなかった才能を見出して、伸ばす機会に恵まれることもあるでしょう。

また、芸術に触れる機会が同年代の子どもに比べて圧倒的に多くなり、感性を磨く機会も増えます。知識の詰込みが行われない分、創造力を育み豊かに生きていく土台を作ることができるのです。

メリット2:自分で考えて判断する力が身につく

シュタイナー教育では自由を重視するのも特徴です。自由とは、自分で考えて判断することや、自分の軸があることにより担保されます。幼少期から自分の個性や考えが尊重されることで、自らの考えを構築することができるでしょう。

教科書も通信簿の点数による評価もない環境で、自分自身の核を強くしていけるのです。

メリット3:穏やかな環境で教育を受けられる

環境に強くこだわるのもシュタイナー教育の特徴です。幼少期にはテレビなどのメディアを遠ざけることに始まり、カーテンの色などそのこだわりは細部に現れます。

刺激の少ない穏やかな環境で教育を受けることで、豊かな感受性が育つことも期待できますね。

デメリット1:「空気を読む力」がつきにくい

シュタイナー教育に対して批判的な意見を持っている人もいます。指摘されやすいのが、日本では大切にされる「空気を読む力」が身につきにくいという点です。

ドイツから始まって世界中に広がっていったシュタイナー教育のベースにあるのは人間への信頼と個人の尊重です。そのため、1人ひとりの個性を伸ばしていくためには最適ですが、社会性を育むのには向いていない側面もあります。

デメリット2:現実生活と調整しにくいルールがある

子どもにはテレビを見せない方がいいという考えや、低学年のうちはサッカーや野球をやらない方がいいという独特な視点を持っているのがシュタイナー教育。

かたくなとも取れるいくつかのルールにより、時に現実生活との折り合いをつけるのが難しいと感じることもあるでしょう。柔軟な姿勢で生活との調整をしていくことが求められます。

シュタイナー教育を受けた有名人

シュタイナー教育が注目を集めたきっかけとして、有名人がその魅力や特徴を語っていることが挙げられます。

どんな有名人がシュタイナー教育を受けてきたのでしょうか。

斎藤工(俳優)

俳優としてテレビドラマに映画にと大活躍している斎藤工さん。実は、幼児クラスから小学校6年生の3学期まで神奈川県の藤野にあるシュタイナー学園に通っていました。

俳優として活躍していくベースにシュタイナー教育によって育まれたものがあると語っています。また、転校した際には点数をつけられることや、距離感のある付き合いに戸惑ったそうです。

ミヒャエル・エンデ(作家)

「モモ」や「はてしない物語」の作者として知られるミヒャエル・エンデさんも2年弱の間シュタイナー学校に在籍していました。シュタイナー教育の持つ自由な雰囲気は、エンデに少なからず影響を与えたようです。

村上虹郎(俳優)

若手俳優の村上虹郎さんも、中学2年生までシュタイナー学園に通っていました。教科書がなく、工夫された授業がとても面白いと感じていたようです。

140-steiner-celebrity

シュタイナー教育を受けた有名人まとめ|あんな人やこんな人が!?

シュタイナー教育の学校を卒業した後は?

有名人ばかりでは、お子様が実際にどのような進路を歩むのか想像しづらいですよね。以下で卒業生のその後について、一例をご紹介します。

丸山リサ

丸山さんは幼稚園から高校まで、シュタイナー教育を受けてきました。現在は2歳の息子を持つお母さんです(2019年)。そんな丸山さんはシュタイナー教育を通して、臆せずやりたいことに取り組む姿勢が身についたと語ります。

シュタイナー学園の高等部を卒業してからは、幼い頃からの夢である「自分のカフェをひらく」を実現するため果敢に挑戦していきます。高校卒業後は製菓学校への進学を希望していたのですが、家庭の事情でそれは叶いませんでした。進学するための学費を自身で稼いでいる時に、とあるお店のケーキの美しさに衝撃を受けます。そのケーキ屋は製菓学校の卒業生しか雇っていませんでしたが、接客でも構わないと伝え、働くことが決定しました。働き始めてからは接客に関する一つ一つに気を配り、そのお店の二番手にまで昇り詰めます。その結果、製菓学校の卒業生ではないにもかかわらず、特別に厨房入りを認められました。

しかしそのケーキ屋は大手であるため機械で調理する場面が多く、ケーキを手作りする「自分のお店」とのギャップを感じます。そのため製菓作りを基礎から学べる個人店を半年間に及んで探し、そこで働き始めることになりました。そこは求人応募の多い有名店であり、厨房だけで仕事をするには、3年かかるのが一般的だったそうです。しかし半年後には厨房入りを認められます。週6日間働いていましたが、より技術を高めるために一日しかない休日もお店に行って、製菓作りの知識と技術を学んでいきました。

そうしてそのケーキ屋でも高いポジションを得ましたが、そこで妊娠が発覚します。そのため仕事を辞めてしまうことになりました。しかし幼い子どもを持つ現在でも、自分のお店を持つために、自家焙煎のコーヒー店で働きながらコーヒーを学んでいます。

参考:FUJINO STEINER COLUMN『たくさんの先生から愛をいっぱい頂いたことで自分への自信にも繋がっています

シュタイナー教育を受けられる施設

シュタイナー教育を受けられる学校は日本でも増えています。現在ではシュタイナー教育を実施している学校は10校以上あり、幼児教育だと50施設以上あるのです。

日本シュタイナー学校協会に所属している全日制の学校は以下の7校です。

また幼児教育施設について詳しく知りたい方は、以下の記事でご紹介してますので是非ご覧ください。

137-steiner-kindergarten

【全国版】シュタイナー教育を受けさせたい!オススメ幼稚園16選

自宅で実践できるシュタイナー教育

以下で保護者の方も実践できるシュタイナー教育を紹介します。ぜひお子様の子育てに活用してみてください。

教具に木の実や布を使う

木の実や布、紐、木切れなどを使うと、創造力や思考力が養われます。実際にシュタイナー教育を実施する幼稚園には、教具としてそれらが置かれています。一般的な教具と違い、木の実や布には決まった遊び方がありません。そのため子どもは自由な発想を持って、様々な方法で遊ぶことができるのです。

すぐに手を貸さない

子どもが何かに躓いている時に、すぐ手を貸してはいけません。冒頭で述べたようにシュタイナー教育の目的は、自由で自律した人間を育てることです。困難に直面しても子どもが自分の力で、それを乗り越えられるように、保護者の方はお子様の挑戦する姿を見守ってあげることが大切です。

シュタイナー流の環境をつくる

具体的な環境作りには、以下のような取り組みが挙げられます。

  • 淡いピンク色のカーテンや布で部屋を包む
  • 先述したのように、自然素材の教具を使う
  • キャラクターグッズを散乱させない

このような温かみのある環境作りが、シュタイナー教育の幼稚園で実際に行われているので、ぜひ実践してみてください。

シュタイナー教育とモンテッソーリ教育の違い

海外の教育法として、シュタイナー教育の他にモンテッソーリ教育も非常に有名です。どちらの教育法も自由や自立を重視している一方で、異なる点も数多くあります。以下でそれぞれの教育法の相違点について、幼児教育の観点を中心に説明してきます。

成長過程の捉え方

それぞれの教育法のなかで成長過程の捉え方は、それぞれ以下のように異なります。

  • シュタイナー教育:7年周期で「体」「心」「頭」がそれぞれ成長
  • モンテッソーリ教育:幼児期=敏感期

シュタイナー教育は先述したように、成長段階を3つの段階にわけています。幼児期は、体を育む期間と位置付けているため、子どもらしさを大切にしているのが特徴です。

一方でモンテッソーリ教育では、幼児期を「敏感期」と捉えています。この敏感期とは子どもが大人の手を借りず、ひとりで物事をこなしてみたくなる時期のことです。さらに敏感期は「言語の敏感期」や「秩序の敏感期」「感覚の敏感期」などに分けられ、それぞれにあった教育が展開されます。

教師の役割

両教育法では、以下のように教師の役割が異なります。

  • シュタイナー教育:子どものお手本
  • モンテッソーリ教育:援助者

シュタイナー教育において教師は、尊敬や権威が重要視されます。これには7年周期の発達過程の中、幼児期の子どもは体を発達させている段階で、まだ自己判断できる心が育っている段階ではありません。そのため子どもは、周りにいる大人の真似をします。したがって、お手本となるような尊敬と権威を備えた教師が理想とされるのです。

一方のモンテッソーリ教育における教師は、子どもが学びやすい環境を整える援助者として位置づけられます。これはモンテッソーリ教育では、子どもが興味のあることに満足するまで自分自身の意志で進めることを重要視しているためです。

まとめ

変化が激しく、個性が重視される時代だからこそ、シュタイナー教育に注目が集まっています。

教科書を使わず、点数による評価をしないなど、独特な教育手法は時に批判を受けることもあります。しかし、のびのびと人間らしい成長を目指す教育手法は、保護者の支持を集めているのも事実です。

シュタイナー教育のメリット、デメリットを理解して、学校を選ぶ際の1つの選択肢として知っておくと良いですね。もし新教育に関することでご相談があれば、ぜひスタスタコンシェルジュまでご連絡ください。

シェアしよう

カテゴリから記事を探す