国際バカロレアを取得するメリットってなに?デメリットも解説

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スタスタ編集部
当社のインターン生である、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、青山学院大学、明治大学、立教大学、東京理科大学、東京学芸大学、筑波大学・・・の現役大学生たちが、自身の小中高大受験・通塾・塾講師経験をベースに、各塾の教育方針や学習システム等の特徴を独自に分析し、編集・執筆しています。
キーポイント
✔メリットは「海外大学の認定校が多い」「表現力・グロバール視野を得られる」こと

✔デメリットは「資格取得には、国内ではまだ数の少ない認定校に通う必要あり」「学費が高い」「勉強量が多い」など。
「国際バカロレアって聞くけど、どんな内容?何のメリットがあるの?」「子どもを受けさせた方がいい?他の教育プログラムとの違いは?」

など、国際バカロレアについて疑問を持っている保護者も多いのではないでしょうか。

ここでは、国際バカロレアの特徴やメリット・デメリットなどについて紹介しています。この記事を読むことで、国際バカロレアへの理解を深めることができますので、参考にしてください。

国際バカロレアとは?

国際バカロレアとは、スイス・ジュネーブに本部がある非営利組織国際バカロレア機構が提供する教育プログラムです。

誕生したのは1968年と50年以上の歴史があり、IB(International Baccalaureate)とも呼ばれています。

国際バカロレアが認可した学校のみで受けることができるプログラムであり、授業を受けて試験に合格するとティプロマが発行されます。認定校は世界153以上の国・地域で約5,000校もあります。(令和元年7月時点)

プログラムは年齢に応じて4つ(PYP、MYP、DP、IBCP)用意されていて、世界基準のコミュニケーション能力や論理的思考力なども身につけられる内容です。国際的な視野を持つことを目的としています。

世界の多くの大学入試で、能力を証明するものとして認知・活用されていることもあり、日本でも注目を集めています。

メリットは?

国際バカロレアのプログラムを受けることで、どのような教育効果が期待できるのか主なメリットについて見ていきましょう。

海外の学校へ進学しやすい

国際バカロレアのプログラムは、海外でも高く評価されており、大学入試で生徒の能力を証明するものとして認められています。

そのため、国際バカロレアのカリキュラムを学習してディプロマを得ることで、海外の学校へ進学がしやすくなるのがメリットの一つとしてあげられます。

年齢に応じてプログラムが用意されている

国際バカロレアは、以下のように年齢に応じて4つのプログラムに分かれています。

  • 【3歳〜12歳】PYP(Primary Years Programme):初等教育プログラム
  • 【11歳〜16歳】MYP(Middle Years Programme):中等教育プログラム
  • 【16歳〜19歳】DP(Diploma Programme):ディプロマプログラム
  • 【16歳〜19歳】IBCP(Career-related Programme):キャリア関連プログラム

それぞれのプログラムでは、グローバルな視野と国際バカロレアの学習者像(探究する人、コミュニケーションができる人、知識のある人など)を育むことを共通目標としています。年齢・発達段階に合ったプログラムを学ぶことが可能です。

入学後に単位振り替えなどがあることも

国際バカロレアのプログラムは多くの大学で能力を証明するものと認められていて、大学入学後にも、そのメリットを享受できることがあります。

具体的には、スコア次第にはなりますが基礎科目の受講を受けなくてよかったり、単位振り替えに使えるなどです。

大学入試に使えるという話は有名ですが、入学後にも利用できるのは嬉しいですよね。

国内外に多くの認定校があり知名度も高い

国際バカロレアのメリットの1つが、知名度が高いことです。

認定校は世界に5,000校以上あり、かの有名なハーバード大学やオックスフォード大学でも国際バカロレアを生徒の能力を証明するものとして認められています。

多くの認定校があり、たくさんの大学でも評価されている国際バカロレアは、グローバルな観点で知名度の高い教育プログラムの1つです。

世界共通のプログラム

国際バカロレアは世界共通のプログラムです。そのため、どこにいても同じ教育プログラムを受けることができます。

言語は異なりますが、カリキュラムや教育方針は同じなので、転校することになっても安心です。

表現力も鍛えられる

国際バカロレアのプログラムを受けることで、表現力も鍛えられます。

国際バカロレアで学習する科目は以下のようになっており、芸術性を育み、磨くことも可能です。

  • 言語と文学:文学と演劇、言語と文化など
  • 言語習得:初級語学など
  • 個人と社会:経済、歴史、グローバル政治、哲学、環境システム社会、心理学など
  • 理科:運動・健康科学、物理、生物、化学など
  • 数学:数学スタディーズ、数学SLなど
  • 芸術:ダンス、美術、音楽、フィルムなど

グローバルな視野を持てる

国際バカロレアには年齢に応じて4つのプログラムがありますが、すべてグローバルな視野を持つ人材の育成を目的・理念としています。

それぞれのプログラムでは、欧米の大学で学んだり、グローバル社会で活躍する知識やスキルの基礎を身につけることが可能です。

なぜ取得する人が少ないのか

ここまで紹介したように、国際バカロレアはメリットが多く、さまざまな大学・教育機関でも評価されている教育プログラムです。

しかし、周囲で「子どもが国際バカロレアを受けている」「子どもを国際バカロレアの学校で学ばせたい」など聞いたことある方は、ほとんどいないのではないでしょうか。

政府はグローバルに活躍できる人材の育成を目的として、国際バカロレア認定校を2020年までに200校以上にする方針を掲げています(元々は2018年目標)。それにも関わらず、現在、国際バカロレアの国内認定校は100校にもまったく届いていない状況です。(2019年7月時点:38校)

ここまで国際バカロレアが世の中に浸透していない理由として、以下のことが原因として考えられます。

  • 認定校に通わないと受けられない一般の学校では受講不可。プログラムを受けるには認定校に通う必要があります。
  • 学費が高い:認定校はほとんどが私立校。もしくはインターナショナルスクールです。公立に比べ学費が倍以上するケースもあり、家計に大きな負担です。短期留学などがある学校もあり、学費とは別にも費用がかかります。
  • 勉強量が多い:国際バカロレアのプログラムは課題が多く、自宅でも勉強が必要です。
  • 精神的にきつい:勉強量が多く、日々課題や暗記に追われることもあるため精神的な負担が大きいです。
  • 結局は日本の学校へ:国内で小学校から通い続けられるところはまだ少数なため、結局は日本の学校へ転校・進学をするケースが多いです。

このような理由・原因から、国内では国際バカロレアが浸透しきれていないのではないでしょうか。

これから爆発的に広まることは、現状だと難しそうです。

まとめ

今回は、国際バカロレアの特徴やメリット・デメリットなどについて紹介いたしました。

国際バカロレアは、まだまだ日本では浸透しきれてはいませんが、ハーバード大学など多くの教育機関で評価されるプログラムです。

近くに認定校がある場合は、1度見学をしてみてもいいでしょう。何か不明点などありましたら、お気軽にご相談ください。

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