QS世界大学ランキング2020|日本の大学について徹底分析!!

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キーポイント

✔QS世界大学ランキングは、6つ指標「学術評判」「雇用者評判」「教員1人当たりの被引用数」「教員数対学生数比率」「外国人教員比率」「留学生比率」で評価。

✔世界上位1000大学の中で、東大は22位で過去最高。また京大は33位にランクイン。

評価指標の一つである「学術評判」において東大は100/100のスコアを獲得。

✔日本の大学は外国人教員や派遣留学生の比率が低く、グローバル化が進んでいない。

6月19日にQS社が毎年公開している世界大学ランキングの2020年版が公開されました。

今回は、このランキングからわかる日本の大学の特徴や、ランキングをどう見るべきかなどを解説していきます。

QS世界大学ランキングとは

そもそも世界大学ランキングとは、高等教育機関を様々な指標によって順位付けした国際的な大学ランキングです。

高等教育機関のランキングには、一元的な序列のランキングから多元的なランキング、または特定項目を羅列しただけのものまでさまざまな物があります。その中で、世界の大学を対象としたランキングが作られるようになったのは、グローバル化によって、国境を越えた人の移動の増加によるものと考えられています。
大学ランキングは、雑誌、新聞、個人、および政府、企業や大学、第三者機関などさまざまな機関が作成し、ランキングを発表しており、QS以外に国際的な総合大学ランキングで有名なものには「THE世界大学ランキング」「世界大学学術ランキング」「CWUR世界大学ランキング」があげられます。

その数ある世界大学ランキングの一つであるQO世界大学ランキングは、イギリスの大学評価機関「クアクアレリ・シモンズ社(Quacquarelli Symonds )」が作成しています。2004年からランキングを公表しており、2010年からイギリスの高等教育専門週刊誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」とのリスト作成を取りやめ、独自に発表しています。

6つの指標で各大学それぞれに評価が下されています。指標はそれぞれ「学術評判」「雇用者評判」「教員1人当たりの被引用数」「教員数対学生数比率」「外国人教員比率」「留学生比率」です。

世界大学ランキング|2020版

日本の大学のランキング

それではまず、今回公開されたランキングの中での日本の大学の状況を見てみましょう。

順位大学名
1位マサチューセッツ工科大学アメリカ合衆国
2位スタンフォード大学アメリカ合衆国
3位ハーバード大学アメリカ合衆国
4位オックスフォード大学イギリス
11位南洋理工大学シンガポール
11位シンガポール国立大学シンガポール
16位清華大学中国
(以下日本の大学ランキング)
22位東京大学日本
33位京都大学日本
58位東京工業大学日本
71位大阪大学日本
82位東北大学日本
115位名古屋大学日本
132位北海道大学日本
  • 日本から41校がランクイン
  • 東京大学が日本最高位22位
    (昨年:23位、4年連続で順位向上)
  • 2位の京都大学は33位
    (4年連続で順位向上)
  • 5位までのうち4校がアメリカ合衆国
    (1位は8年連続で新記録)
  • アジア上位2校はシンガポールで中国、日本と続く

引用元:『QS World University Rankings 2020(QS)』

研究に関しては良い?悪い?

研究関する指標

まず、大学の役割である「研究」に関して見ていきましょう。

学術評判(ACADEMIC REPTATION)

東京大学は学術評判で100/100のスコアを誇っています。このスコアを記録した大学は世界に8校のみで、アジアでは東京大学のみです。また京都大学98.7と高いスコアを獲得しました。
「学術評判」とは研究者からの評価であり、東京大学や京都大学は研究者から見て、とても良い大学と捉えられているとわかります。

被引用数/教員数(CITATION PER FACULTY)

一方で、被引用数/教員数は東京大学も含め、日本の大学は100位にも入っていません。
(東京大学:102位)
被引用数は研究の優秀さの指標とされるもので、この指標では日本の大学は研究の観点で優れていないと言えます。この違いは一体なんなのでしょうか。

予想される背景

日本の大学は研究力評価が良いが…

ランキングを別のもので見てみましょう。イギリスのタイムズの世界大学評判ランキング (World Reputation Rankings) では、アジアの急成長が見られます。このようにアジアの大学が全体で、大学システムの急伸長と、知名度向上が起きています。

その中でも東京大学の研究力はランキングの通り、高いとされています。しかしアジアのトップ大学よりもランキングが低いのはなぜか?

それはマーケティング力が原因にあると考えられています。日本の大学はマーケティング力が低く、外国籍教員などを呼び込むことができていないようです。特に東京大学はこのマーケティング力の低さで、研究力の高さを活かしきれていないと言えるでしょう。

被引用数で単純に決めつけることはできない⁈

被引用論文に関しては議論の多いランキング指標とも言われています。それはなぜか?

その答えは言語の問題です。日本の大学は日本語で発表される論文が当然多いです。そのため日本人しか引用することはありません。
一方、例えば英語で書かれた論文は、全世界で引用される確率が高いですよね。そのためこのような差が起きたと考えられます。

このような観点も踏まえて、中国やシンガポールはランキングの問題点からグローバル化を図ってきました。
そして実際にランキングは上がっています。

それでは次に問題のグローバル化について見ていきましょう。

日本の大学はグローバル化が進んでいない?

それでは日本の大学は実際に、グローバル化が進んでいないのでしょうか。

1位から4位の大学と比べると数値上は明らかです。アジア1位であるシンガポールの南洋理工大学とも大きな差があります。

順位大学名外国籍教員比率派遣留学生比率
1位マサチューセッツ工科大学10094.1
2位スタンフォード大学99.867.7
3位ハーバード大学86.362.2
4位オックスフォード大学99.798.5
11位南洋理工大学10074.2
11位シンガポール国立大学10076.4
22位東京大学11.126.2

外国籍教員

上記でマーケティング力が原因にあることは述べました。ここでは他の背景について考えていきましょう。

そもそも日本が単一民族国家であることが原因と考えることもできます。
一方、アメリカ合衆国のような多民族国家は様々な民族がともに暮らしていく基盤が出来上がっているため、外国籍の教員は自然と多くなります。

シンガポールに関しては、建国以来経済成長を支える存在としての外国人労働者の役割が広く認知されてきました。外国籍教員に関しても同じで、その役割の重要性を理解されてきたことでしょう。

日本はまだグローバル化が進んでおらず、外国籍教員がこぞって来たいと思えるような国ではありません。また制度的にも受け入れが厳しいことがあります。今後日本のグローバル化が進んでいくことで、このような基盤ができていくでしょう。

派遣留学生

これは制度などの問題が考えられます。そもそも受け入れる数が少ない。もしくは日本を目指す学生が少ないなどの要因があるでしょう。それでは、現在の日本の状況を見てみましょう。

日本政府は2008年より留学生30万人計画を進めています。

留学生30万人計画とは?

「留学生受入れ30万人計画」は、「日本を世界に開かれた国とし、人の流れを拡大していくために重要である」として、福田元総理が第169回国会(平成20年1月)の施策方針演説の中で打ち出したものです。

グローバルな時代の中で、日本が、高度人材の大きな供給源となる留学生を高等教育機関に積極的に受け入れていくということは、日本の国際的な人材強化につながるのみならず、日本と諸外国との間に人的なネットワークが形成され、相互理解と友好関係が深まり、世界の安定と平和への貢献にもつながるものです。

2018(平成30)年5月1日現在の外国人留学生は298,980人です。そのため、もう少しで留学生30万人計画が達成され、次の目標が策定されることが予想されます。

これにより、グローバル化は現在進められており、これからも他の国と比べると遅れながらも進むはずと予想されます。

スタスタ編集部の解説|今回のランキングについて

日本の大学の特徴

このランキングから見える日本の大学の課題はグローバル化とわかりました。しかし、「留学生30万人計画」からもわかる通り、日本はグローバル化の遅れを取り戻そうとしています。

また、日本からどれだけ留学をする人が現れるかどうかも重要となってくるでしょう。今や就学前(幼稚園児など)でも留学できる時代となりました。日本では「外国に行きたくない」という人もいますが、留学は自分を見直すとても良い機会です。ぜひ留学も考えてみてください。

ランキングは信じすぎず参考程度に

今回、ランキングをもとに日本の大学の特徴を説明して来ました。しかし、最後に「ランキングを気にしすぎてはいけない」ということを言っておきます。

ランキングは何を指標にするかによって変わります。例えば、分野ごとを指標にするランキングもあれば、研究の評価であったり、企業からの評価を指標にするランキングもあります。
日本人はランキングを気にしすぎる傾向がありますが、何を基準に選ぶかが非常に重要と言えるでしょう。志望する大学を決める決定打にするのではなく、自分の指標で参考にする程度に考えた方が良いでしょう。

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