また英語民間試験の導入が見送られましたが、大学によっては指定の外部試験のスコアが必要な入試もあります。そこで今回は、採用している大学が多いTEAPについてまとめました。ぜひ参考にしてください。
英語4技能とは?
英語4技能とは、英語を「聞く・話す・読む・書く」技能のことです。急速なグローバル化の進展により、国際共通語である英語を使いこなす重要性が日に日に増しているところです。現行の学習指導要領においても、英語4技能について具体的に言及されています。特定のスキルに偏るのではなく、4技能をバランスよく育成することが目指されているのです。
大学入試にも重要
TEAPやTOEFL iBTなどの英語検定試験は、大学入試にも使えるのが特徴です。上智大学はもちろん、青山学院大学、東京理科大学など主要な大学に利用できます。
2019年11月1日に文部科学省が、英語民間試験の導入を見送りました。しかし一部の大学学部の入試では、大学が指定する外部試験のスコアが必要なものもあります。 そのため早いうちに志望大学の公式HPを確認しましょう。
大学入学共通テストTEAPについて
TEAPとは具体的にどのような試験なのでしょうか。その特徴や受験するメリット、料金体系について解説していきます。
特徴
- 試験名:TEAP(Test of English for Academic Purposes)
- 測定スキル:英語4技能
- 試験時期:毎年7月、9月、11月の年3回。申し込みは1か月前まで可能。2020年度は7月12日(日)、9月6日(日)、11月22日(日)
- 試験会場:北海道、宮城、秋田、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、長野、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、広島、香川、福岡、長崎、熊本の23都道府県
- 試験時間:200分間(Reading・70分、Listening・50分、Writing・70分、Speaking・10分)
- 回答方法:Reading及びListening・マークシート形式、Writing・記述形式、Speaking・面接形式
- 受験資格:高校1年生以上
- 合否判定:なし。受験者全員にスコアを提供
TEAPは、英語検定を主催している『公益財団法人日本英語検定協会』が『上智大学』と5年の歳月を経て共同で開発した試験です。試験の目的は、大学の教育レベルにふさわしい英語力を有しているか否かを測るというものです。難易度の目安としては、英語検定準2級から準1級程度であり、日本の高校3年生がその英語力を測定するのに最適なレベルとなっています。
TEAPを選ぶメリット
大学入試を控える受験生がTEAPを受験するメリットは、「CEFRにより高い評価を得やすいこと」「採用している大学が多いこと」「大学教育との関連性が高いこと」です。順番に解説していきましょう。
CEFRで高い評価を得やすい
CEFRでB2やC1といった高い評価を得るためには、英検の場合、準1級や1級の合格が条件となります。これは非常に難しく、受験者にとってはハードルが高い目標になるでしょう。
しかし、TEAPの場合は、比較的易しい難易度でB2やC1といった評価を獲得できると言われています。なぜなら求められる語彙力のレベルが高くないからです。
TEAPで登場する語彙のおよそ95%は、英検2級の学習で網羅できると言われています。つまり、英検2級の語彙を完璧にマスターできれば、CEFRでC1評価を狙える土俵に立てていると言えるでしょう。
もちろん、実際の試験では1つのミスも致命的ということにはなりますが、膨大な量の単語の暗記に挫折する心配が少ないのは大きな魅力です。
採用している大学が多い
TEAPを大学入試に採用している大学は、全国で非常に多く、2019年2月現在で154大学です。早慶上智といった超名門校もラインナップされており、受験生にとっては大きなモチベーションになるでしょう。
大学によってはTEAPでの高スコア保持者には、一般入試において英語科目免除を行う場合があります。スコア取得が受験直前ではなく、早い段階で達成できていれば、受験までの残りの期間を英語以外の学習にコミットできる点も魅力ですね。
大学教育との関連性が高い
TEAPで出題される問題は、大学教育で遭遇する語彙・状況・分野を想定した内容となっています。そのため、TEAPの試験対策そのものが、大学で英語を学ぶための準備になるのです。
大学の合格はゴールではありません。むしろ、この先その大学で学んでいくためのスタート地点に立ったに過ぎません。図らずも、先を見据えた学習ができるというのも大きな魅力と言えるでしょう。
料金
TEAPの受検料は以下の通り2パターンに分かれます。
4技能パターン | 15,000円 |
2技能パターン(ReadingとListeningのみ) | 6,000円 |
ともに税込価格です。英語4技能を測定する試験は、安ければ5,000円程度から高ければ20,000円以上のものまでありますので、TEAPの受検料は平均程度と言えるでしょう。
まとめ
大学入試改革により、英語の能力は従来のReadingとListeningに加え、WritingとSpeakingの能力も重要視されるようになります。その4技能を測定できる試験、さらにそれを大学入試に活用することができる試験の1つとしてTEAPをこの記事で紹介しました。
TEAPは高校3年生が受検するのに最適化された内容が出題されており、それほど難易度が高くないのが特徴です。きちんと対策し、ミスなく解答できればCEFRにより高評価を得ることも十分可能といえるでしょう。
そうすれば、自ずと志望校の合格という目標も近づいてくることでしょう。
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✔️TEAPは、公益財団法人日本英語検定協会と上智大学が共同開発した試験
✔️早慶上智など154大学が採用
✔️受験料は4技能では15,000円、2技能では6,000円