N高等学校って実際どうなの?学校生活の特徴や進学・就職実績、学費を解説

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スタスタ編集部
当社のインターン生である、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、青山学院大学、明治大学、立教大学、東京理科大学、東京学芸大学、筑波大学・・・の現役大学生たちが、自身の小中高大受験・通塾・塾講師経験をベースに、各塾の教育方針や学習システム等の特徴を独自に分析し、編集・執筆しています。
キーポイント

✔N高は、インターネット×通信制を活用した新しいタイプの高校

✔ICT活用や課題解決型授業で、将来役立つ力が身に付く

✔進学実績では、旧帝や早慶といった難関校にも合格者を輩出

✔就職実績には、ANAやグリーといった大手一部上場企業も

✔ネットコースは比較的安く、週5の通学コースは比較的高い

ネットと通信制高校の特徴を活かして様々な取り組みが話題となっているN高等学校をご存知ですか?

「とにかくすごい!」「普通とは違う取り組みをしている」と注目を集め、N高へ進学する生徒が増えてきています。

今回はそんな注目を集めるN高がどんなところなのかキャリア実績や学費なども含めてご紹介します。N高への進学を考えている人やN高の取り組みが気になっている人はぜひ参考にしてみてください。

N高とは

N高等学校はインターネットと通信制高校の制度を活用した新しい形の高校です。

通常の高校では毎日学校へ通学し、ある程度決められた時間割りで授業を受けていきますが、N高は通信制のため授業はスマホやパソコンから受講ができます。もちろん必修の授業をしっかり履修すれば高校卒業の資格を得ることも可能です。

また、N高はただの通信制高校ではありません。将来のことを考えて任意で受講できる選択式授業(Advanced Program) が充実していて、学校の授業とは別に無料で学べる授業が沢山あります。

Advanced Programでは例えば次のようなものを学ぶことができます。

  • 実力派予備校講師の大学受験対策授業
  • ドワンゴのトップエンジニアが教えるプログラミング授業
  • 小説・漫画・ファッション・パティシエなどの専門的な授業

これらの授業を将来の生き方に合わせて受講できます。

スタスタのYoutubeチャンネルでもN高について紹介しているので、動画で知りたいという方は、是非チェックしてみてください。

N高がすごい3つのポイント

1学年の入学者数が4000人にもなるほど人気を集めている、N高の特にすごいポイントを3つ紹介します。

ICT活用がすごい!

全日制の高校でもICT教育は進められていて、タブレットを使った授業などはすでに導入されてきています。

しかしN高ではそれだけではなく、次のようなことにICTが活用されています。

  • ホームルームでビジネスチャットアプリ(Slack)の活用
  • AR、VRを使った入学式
  • ドラゴンクエストXを使ったネット遠足

詳しくないとちょっとよくわからない世界ですが、N高ではこのように様々なことにICTが活用されています。様々なIT技術が普及している昨今の社会状況を考えると、ICTスキルの活用力という今後の将来にも役に立つ力が身に付くと言えるでしょう。

このように普通科の高校では、なかなかできないことを経験できるのがN高の魅力の1つです。実際に下記のように、Slackを利用してボランティアを募った生徒もいます。

自由度がすごい!

N高は通信制高校なので、自由度が高いという特徴があります。

例えば、コースにもよりますが実際に学校に通うのは年5日程度です。それ以外は特に何もなければ学校に行く必要がありません。普通の学校のように課題やレポートの提出はありますが、これらは全てネットで行うことができます。そのため海外に留学したり、仕事をしたりしながらN高に通っている人もいるそうです。

しっかりと自己管理をする必要はありますが、自分のペースに合わせて授業を受けたり課題に取り組んだりすることができます。また、これにより自己管理能力の成長も期待できるでしょう。

課外授業がすごい!

N高では将来につながるための選択授業であるAdvanced Programが数多くあります。

予備校講師による大学受験対策や実力派講師による中学復習対策などの勉強系のものから、プログラミングやAIを構成する機械学習(マシンラーニング)などのIT系のもの、漫画やイラスト、パティシェなどの文化的なものなど多種多用です。

中には酪農体験や漁師体験、農業などIT関連とはまた違った課外授業を受講することができるので、幅広い希望やキャリアに対応しています。このような数多くの課外授業を通じて自分自身の将来のことを考えて、広い視野や選択肢の中から自分の人生プランを考えていくことができます。

また、通学コースの生徒はPBL(プロジェクトN)という活動をしています。PBLは実社会を題材にした課題解決型学習で、個人ワークやグループワークを通して、さまざまな能力・視点・技術を身につけながら問題を解決する活動です。

過去のプロジェクトNの活動実績には次のようなものがあります。

  • ヘルスケアプロダクトを作る
  • 未来の◯◯圏を作る
  • リアル脱出ゲーム制作
  • 睡眠不足な人々に改善提案
  • 省庁ドラマ教材制作

こういった活動を行うことで、思考力やコミュニケーション能力、創造力などを養い社会に出てからも実社会に貢献できる人材を育成しています。

N高の卒業後のキャリアって実際どうなの?

変わった高校であるだけに、お子様がN高を卒業された後にどのような進路に進むのか不安に感じているかもしれません。以下でN高の進学実績と就職実績を確認してみましょう。

N高の進学実績

2019年最新N高 国立大学の合格実績

学校名 合格者数
九州大学 1名
筑波大学 2名
電気通信大学 1名
信州大学 1名
宇都宮大学 1名
名古屋市立大学 2名
室蘭工業大学 1名

2019年最新N高 私立大学の合格実績

学校名 合格者数
慶應義塾大学 8名
早稲田大学 2名
上智大学 1名
明治大学 3名
青山学院大学 3名
立教大学 3名
中央大学 4名
法政大学 11名
学習院大学 2名
関西大学 1名
関西学院大学 1名
学校名 合格者数
立命館大学 1名
成蹊大学 2名
日本大学 8名
東洋大学 10名
駒澤大学 2名
専修大学 3名
近畿大学 5名
甲南大学 1名
龍谷大学 2名
國學院大学 1名

2019年最新N高 海外大学の合格実績

学校名 合格者数
カリフォルニア大学サンタバーバラ校 1名
カリフォルニア大学デービス校 1名
キリロム工科大学 1名
スタッフォードシャー大学 1名

九州大学や筑波大学といった難関国立大学や慶應大学や早稲田大学などの難関私立大学にも合格者を輩出しています。

N高では選択授業(Advanced Program)の中で、予備校講師による大学受験対策の受講ができるなど大学進学に向けての仕組みは整っていると言えます。

通学の必要がなく拘束時間が短いので、空いた時間を大学受験に向けた勉強に充てられる点も、難関大学合格者を輩出した要因の一つと考えられます。

N高の就職実績

N高の2019年の就職実績について以下で確認してみましょう。

ANA JTBエンターテインメント KIDS COMPANY TBCグループ株式会社
UTエイム株式会社 welplayed株式会社 ガルヒJAPAN株式会社 グリー株式会社
株式会社アルプスビジネスサービス 株式会社コナミデジタルエンタテインメント 株式会社ステラ 株式会社セプテーニ・ベンチャーズ
株式会社ファインテック 株式会社ホテル日航大阪 株式会社レイ・カズン 株式会社星野リゾート
公務員(東京都特別採用枠) 航空自衛隊 自衛官候補 株式会社エンジニアリング・メンテナンス 南海ビルサービス株式会社

これを見るとANAや共立メンテナンス(2018年)など上場企業への就職実績も豊富なことがわかります。

N高では、advanced ProgramやPBLの活動を通して社会に役立つ経験がたくさんできるので企業側からも即戦力として期待されていることと思われます。

この実績を見ても大手企業への就職が実現できるような、充実した教育やサポートが受けられると考えられます。

学費

様々な取り組みがされているN高の学費はどのぐらいなのでしょうか?

N高の学費は通うコースによって大きく変わってきます。それぞれのコースの学費がどのくらいなのか、他の学校と比べて安いのか高いのか一覧にまとめました。

ネットコースの学費

ネットコースの学費は以下のようになっております。N高同様、年間4日の通学で卒業できるルネサンス高校と比較してみましょう。

N高 ルネサンス高校
入学金 10,000円 50,000円
授業料(年間25単位分) 180,000円 250,000円
施設設備費(年間) 50,000円 20,000円
教育関連諸費(年間) 13,000円 60,000円
合計 253,000円 380,000円

※その他スクリーングの費用等が別途で発生します。

また大手通信制高校であるD学院では、授業料は25単位分で25万円となっているそうです。そのためN高通信制コースの学費は、比較的安いと言えるでしょう。

また通信制高校では、就学支援金制度を活用できます。この制度で支給される額は、1単位あたり4,812円~です。就学支援金が支給されれば、年間で120,000円ほど安くなります。

通学コースの学費

続いてN高の週5日通学コースと、都内の私立高校の平均的な学費を以下より確認してみましょう。

N高
Weekday Course(週5)
都内私立高校平均
(平成29年度)
入学金 110,000円 250,026円
授業料(年間) 600,000円 448,862円
施設設備費(年間) 240,000円 45,822円
その他 5,000円※1 167,447円※2
合計 955,000円※3 912,156円

※1:1年時のみ必要な費用です。
※2:毎年納付する費用です。
※3:この他、ネットコースの学費が加算されます。

ネットコースの学費が加算されることを考慮すると、都内私立高校の平均と比較した場合、N高の学費は高いと言えるでしょう。

ただしN高には、Advanced Programとして豊富な課外授業や講座が用意されています。学費が高くなっているのは、そういった授業外の活動に力を入れているためと言えそうです。

まとめ

N高は常に新しいことに挑戦し人気が高まってきています。

近々生徒数が日本一になるのではないかとも言われています。

今回ご紹介したようにN高のカリキュラムや経験できることは普通の高校とは一線を画しています。

  • 自分のペースで学んでいきたい
  • 勉強だけじゃなく様々なことに挑戦したい
  • 自分の可能性を広げたい
  • 社会に役立つ能力を身に付けたい

このような考えがあればN高の取り組みは魅力的に感じるかもしれません。

高校卒業資格を取るための新しい選択肢の1つとして、興味がある人はチェックしてみてください。

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