国立大学の9割が英語民間試験を活用しない!?|2021年度入試

キーポイント

✔国立大学82大学のうち73大学が、一般選抜において英語民間試験の導入を見送った

✔一般選抜で活用を決定したのは、千葉大学、東京海洋大学、九州工業大学、佐賀大学、長崎大学、鹿児島大学、宮崎大学、大阪教育大学、琉球大学

✔AO入試や学校推薦入試であれば、英語民間試験を出願要件等として定める国立大学は多々ある

現在グローバル化の流れがさらに加速しており、「小学校での英語必修化」や「大学入学共通テストでのリスニング比率の高まり」など、英語教育はますます重要視されてきています。

共通テストに加え、国立大学の79校が英語民間試験を何らかの形で導入する旨を発表していました。しかし様々な理由から、11月1日付けで文部科学省より、2020年度からの英語民間試験の利用は見送るとの表明がありました。

今回は、文部科学省の表明以降の国立大学の動き、そして民間試験においてのコンシェルジュの解説を紹介します。

9割の国立大学が英語民間試験を活用しない

国立大学協会は11月29日に各国立大学の英語民間試験の活用の有無について公表しました。国立大学82大学のうち73大学が、2021年度(令和3年度)の一般選抜での加点そして出願要件等への活用を見送りました。

一般選抜において民間試験の活用を決定している国立大学は、千葉大学、東京海洋大学、九州工業大学、佐賀大学、長崎大学、鹿児島大学、宮崎大学、大阪教育大学、琉球大学です。活用とすると言っても、どの学部でどのような方法で活用するかは大学によりそれぞれ異なります。

大学 学部 活用方法 民間試験
千葉大学 一部の学部学科 個別学力試験「外国語」の得点に換算 ケンブリッジ、英検、GTEC(4技能)、TEAP、IELTS、TEAP CBT、TOEFL iBT、TOEIC L&R +TOEIC S&W
東洋海洋大学 海洋生命科学部
国際資源環境学部
出願資格 TOEIC L&R(TOEIC-IP を含む)、TOEFL iBT、IELTS、GTEC(4 技能)、GTEC(3技能),または GTEC for STUDENTS、GTEC CBT、英検、TEAP(4 技能)
九州工業大学 全学部 共通テスト「外国語」の得点に加点 TOEFL iBT 、GTEC、ケンブリッジ、IELTS、TEAP、TEAP CBT、英検、TOEIC(L&R)(S&W)
佐賀大学 詳細は令和2年度3月をめどに公表予定
長崎大学 多文化社会学部 共通テスト「外国語」の得点を
満点とみなす
TOEFL iBT 、英検、IELTS、GTEC(4技能) 、TEAP、TOEIC L&R、 TOEIC L&R+TOEIC S&W
鹿児島大学 共通テスト「外国語」試験を課す学部学科 共通テストの英語筆記の得点が80%以上の得点である時、満点とみなす。80%未満の得点の時、得点の25%の点数を加点。英語リスニングについても同様。 GTEC(4技能) 、英検、ケンブリッジ、IELTS、TEAP、TOEFL iBT、TOEIC L&R +TOEIC S&W
宮崎大学 工学部(前期日程) 個別学力検査「英語」の試験を
免除し満点とみなす
TOEICL&R、 TOEFL Junior、TOEFL iBT、GTEC(4技能) 、英検
大阪教育大学 ①小中教育専攻・中等教育専攻英語教育
コース
②グローバル教育専攻英語コミュニケー
ションコース
①共通テストの得点に加算
②共通テストと個別試験の「外国語」の得点が満点になるまで加算
①英検、TOEFL iBT、IELTS、TOEIC L&R、GTECforSTUDENTS、GTEC(4 技能)GTEC(3技能)
②英検、TOEFL iBT、IELTS、TOEIC L &R +TOEIC S &W、GTEC(4 技能)
琉球大学 医学部医学科を除く
学部学科
共通テストの英語試験の得点に加点 TOEFL iBT、GTEC 、英検、TOEIC L&R +TOEIC S&W、TEAP、TEAP CBT、IELTS、ケンブリッジ

塾コンシェルジュの解説

ではここからは塾コンシェルジュが、民間英語試験が導入される大学入試にどう対応していけばよいのかについて解説していきます。

2019年11月1日に文部科学省が、2020年度の活用を見送り抜本的な見直しを行い、2024年度の新体制の実施を検討する方針を発表しました。2024年度と言えば、高校で新しい学習指導要領が全学年で実施される年になります。

民間英語試験の対策は早めにやろう

これまで私立大学の入試では「大学独自試験の対策」、国公立大学でも「大学入試センター試験の勉強と大学独自試験の対策」が必須でした。しかし今後はここに【民間英語試験】が入ってくることになります。つまりこれまでより勉強すべきことが増えるということです。今のところ民間英語試験の必要基準はそこまで高いわけではないので、受験期に入る前の早めの対策が大切だと言えます。

「自分は英語の民間試験を受験する必要がないから、勉強しない」というのは、非常にもったいありません。来年に東京オリンピック・パラリンピックを控え、そしてグローバル化が進む現在、英語4技能を学習する価値は充分にあります。

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「話す」「書く」はみんな弱い

これまでの英語教育では、【読む】と【聞く】つまり【英文の読解】と【リスニング】のみが重要視されてきました。しかし文章が読めて、言葉を聞き取れれば、英語でコミュニケーションが取れるようになるわけではありません。そこで【話す】と【書く】を加えた英語4技能が評価されるようになってきたのです。

では日本の学生における、【話す】【書く】の学習状況はいかほどかご存知でしょうか?約100万人の中学3年生が参加した「全国学力テスト」で初めて英語4技能を測るテストが実施されました。結果は【書く】テストの正答率は5割弱、【話す】の正答率に関してはなんと3割にとどまると、【読む】【聞く】テストの平均を大きく下回るものとなったのです。

つまりこれまで主として指導してこなかったこともあり、日本の学生は圧倒的に【話す】・【書く】能力が弱いことがわかりますね。逆に捉えれば、他の学生と差をつけるチャンスともとらえることができます。

まとめ

今後グローバル化の流れが止まり、国が英語学習について勢いを弱めることは考えにくいと言えます。むしろ英語教育についてはこれからもどんどん重要視されていく可能性が高いでしょう。

受験対策のためにも、そしてこの先のグローバル社会で活躍できる人材になるためにも、言語としての英語能力はますます大事になっていきます。

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