「AO入試はどの大学でおこなっているの?」など、AO入試に関する疑問を持っている学生や先生、保護者の方は少なくないと思います。
学力だけで合否が決まらないAO入試を受けることで、志望校に合格するチャンスを増やすことができ、受験生にとってメリットも多いです。
そこで今回は、AO入試を取り入れている大学・学部・学科の一覧をご紹介します。メリットだけでなくデメリットについても解説するので、参考にしてみてください。
目次
AO入試とは?
AO入試とは、アドミッションズ・オフィス入試の略称です。大学が求めている「学生」や「能力」に合わせた人物を選抜するための入試制度です。アメリカ由来の入試制度であり、近年は日本の大学でも採用されています。
AO入試の出願方法と選考方法
AO入試の出願時には、志望理由書や評定書など、大学が指定したいくつかの書類を提出します。志望理由書は、「なぜその大学を希望しているのか」という内容を記載したエントリーシートになります。これはAO入試の一次選考である書類選考で重要になるため、しっかりと記入することが必要です。評定書や他の必要書類は、高校の成績や保有資格などを証明する書類となります。
AO入試の選考方法は、主に面接と小論文、グループディスカッションです。選考を通して、専門分野に関する知識を問われるケースも多いです。国立大学のAO入試では、大学入試センター試験を受ける必要がある場合もあります。基礎学力を担保するために学力試験を課す大学もありますが、大学での勉強意欲を図るためにも専門知識に関する試験が実施する大学があります。
選考の流れは、最初に提出した志望理由書などの書類による「書類審査」が行われます。その審査に通過すると、面接や小論文などの二次選考に進みます。二次選考では、大学への適性や意欲、人柄などを判断されます。
AO入試のスケジュール
AO入試のスケジュールは大学によっても異なりますが、6月から出願を受け付けている大学が多いです。推薦入試や一般入試など、他の入試方法よりも出願が早いという特徴があります。
試験は10月頃から始まり、合格発表は選考から2~4週間程度で行われます。合格した場合、入学手続きの締め切りが2週間程度となっているため、期日に注意して手続きをする必要があります。
一般入試と何が違うの?
AO入試と一般入試の大きな違いは、試験の内容です。
AO入試の試験内容は、主に小論文です。部活や校内活動など、高校生活での取り組みが判断基準となります。さらに志望した理由や面接などを通して、人柄や大学での勉強意欲が重要となります。学力ではなく「大学へ進学した際のやる気」や「優れた能力」により選考が行われるのです。
一方、一般入試では決められた科目の試験を行い、その成績によって合否が決まります。つまり判断基準は成績ということです。
他にも学生の合否を決める基準を大学が独自に決められる点は、AO入試の特徴であると言えます。
さまざまな推薦入試と何が違うの?
推薦入試には、公募制や指定校などの種類があります。AO入試と推薦入試の大きな違いは、「入試に出願できる条件」が異なります。
AO入試は、基本的に誰でも出願が可能です。大学が求める人柄や才能を見極めるための入学試験が実施されます。
一方で推薦入試は出願するためには条件があり、基本的には高校の推薦が必要です。指定校推薦では、出願を受け付ける高校と入学が可能な学生の数を大学が決めます。決められた人数を高校が推薦することで、出願することができます。また公募制推薦入試は、大学が決めた基準を満たした学生が出願できる入試制度になっています。
推薦入試というのは「推薦」が必要であり、AO入試は「推薦不要」ということです。ただ、AO入試でも成績や資格によって出願条件を定めている大学があります。出願の際には、入学試験要項をしっかりと読んで確認してみてください。
AO入試を行なっている人気大学一覧
現在、AO入試を導入している国公私立大学は569校あります。(平成30年度 文部科学省調べ)ここでは、AO入試を行っている人気大学を国立、公立、私立に分けて一覧表でご紹介します。
AO入試を行っている国立大学
AO入試を行っている国立大学をご紹介します。AO入試制度を採用している学部と、入試内容についてもご説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
学校名 | 学部 | 内容 |
東京大学 |
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筑波大学 |
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大阪大学 |
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京都大学 |
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静岡大学 |
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千葉大学 |
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東北大学 |
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北海道大学 |
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琉球大学 |
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*大学入試センター試験は不要
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AO入試を行っている公立大学
公立大学でも、AO入試を行っている大学が多いです。AO入試制度を採用している大学と学部、入試内容についてご紹介します。
学校名 | 学部 | 内容 |
首都大学東京 |
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大阪市立大学 |
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大阪府立大学 |
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横浜市立大学 |
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国際教養大学 |
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北九州市立大学 |
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AO入試を行っている私立大学
有名な私立大学の多くは、AO入試を行っています。AO入試制度を採用している学部と、入試内容についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
学校名 | 学部 | 内容 |
青山学院大学 |
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明治大学 |
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慶應義塾学 |
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近畿大学 |
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早稲田大学 |
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関西大学 |
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名城大学 |
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日本大学 |
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私立大学では、学部や学科によって出願条件や選考方法が細かく分かれています。大学の公式ホームページより入試要項をしっかりと確認して、志望学部の選考方法を確認してみてください。
AO入試を活用しよう!
「AO入試はどうやって活用すればいいの?」「AO入試を利用するメリットは?」など、AO入試に関する疑問を持っている人がたくさんいますよね。
ここでは、AO入試に関するメリット・デメリットやAO入試の活用方法についてご紹介します。
AO入試3つのメリット
AO入試のメリットは3つです。
- 学力によって合否が決まるわけではない
AO入試の最大の魅力は、学力で合否が決まらないという点です。他の入試方法では、主に学力で判断されます。しかしAO入試では、志望理由や意欲、学力以外の才能が基準となります。そのため「成績に自信がない」という受験生でも、志望大学の合格を勝ち取ることができます。
- 倍率は1.5~3倍程度
定員数に対する出願者数の倍率は1.5~3倍になります。人気の大学や学部では11倍という高い倍率もあり、AO入試は倍率が低い入試と言えます。そして、倍率が低いということは、それだけ受かる可能性が高いということになります。
- 志望大学への合格チャンスが増える
志望大学の入試回数が1度でも多くなるため、合格のチャンスが増えます。一般入試のみの受験では、チャンスは1回です。しかしAO入試を受験することで、チャンスを2回に増やすことができるのです。万が一AO入試で不合格となってしまった場合でも、一般入試やセンター試験などにチャレンジすることが可能になります。
AO入試3つのデメリット
AO入試は、メリットがある一方でデメリットもあります。
- 合格した際に辞退ができない
AO入試は、合格すると辞退することができません。第一志望が決まっている場合には問題ありませんが、「まだ悩んでいる」という場合には出願前に志望校をよく見直しましょう。
- 併願ができないため、出願を1つに絞る必要がある
合格後に辞退ができないため、併願することもできません。出願校を1つに絞り、合格したら必ず入学することが必須になります。
- 入学した後に苦労する可能性がある
学力を基準としない試験方法のため、入学した後に学力不足で苦労する可能性もあります。受験生は一般入試まで勉強している人が多く、AO入試で合格した後に勉強をしていないと大学での授業についていけなくなることがあるのです。そのための対策をしっかりと行う必要があります。
AO入試は受けるべき?受けないべき?
AO入試をうまく活用することで、志望大学へ合格するチャンスを増やすことができます。大学は、AO入試を通して学力以外の優れた能力を持った学生を求めています。そのため「部活で全国大会に出た」「英検1級を持っている」など、試験ではわからない優れた才能をアピールする機会ということです。つまりAO入試を受ける際には「自分の個性や実績をアピールする」ことが大切です。
「AO入試は受けた方がいいの?」と悩む方も多いと思います。この入試制度は
- 大学でやりたいことが明確にある
- 第一志望が明確である
という方にオススメの入試方法です。そこで「大学で何がしたいのか」「第一志望の大学はどこか」よく考えてみてください。やりたいことと志望大学が明確になっていれば、AO入試に向いていると言えます。
ただデメリットでもご紹介したように、学力による合否判断ではないことにより、「入学後、勉強についていくことが大変」というケースがあります。そのため合格した後も勉強を続けましょう。
まとめ
いかがでしたか?近年AO入試を行う大学や学部が増えています。「学力以外で優れた能力」や「大学への強い意欲」をアピールする絶好の機会です。面接や志望理由によって選考されるため、志望する大学へ進学するチャンスが増えるのです。
AO入試で合格を勝ち取るためには、しっかりと準備することが必要です。志望する大学や学部が求める人材を理解し、的確なアピールを行いましょう。
また合格した場合でも、入学した後に学力不足で苦労するリスクもあります。AO入試だけでなく、入学後の勉強についてもしっかりと考えて、備えましょう。
✔️現在、AO入試を導入している国公私立大学は569校。(平成30年度 文部科学省調べ)
✔️AO入試を行なっている人気大学を列挙。
✔️第1志望大学、やりたいことが明確な人はAO入試を活用すべき。