【まとめ】eポートフォリオを入試に使う大学一覧|事例7つも紹介

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スタスタ編集部
当社のインターン生である、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、青山学院大学、明治大学、立教大学、東京理科大学、東京学芸大学、筑波大学・・・の現役大学生たちが、自身の小中高大受験・通塾・塾講師経験をベースに、各塾の教育方針や学習システム等の特徴を独自に分析し、編集・執筆しています。

「eポートフォリオって何?」「どのように活用されているの?」など、eポートフォリオについて疑問を持っている方は少なくないでしょう。

これからの大学入試において重要なシステムの1つとなるため、家族や生徒が近い将来受験をする場合は知っておく必要があります。

ここでは、eポートフォリオの特徴や各大学の導入事例などについて紹介していますので、参考にしてください。

eポートフォリオ

まずはeポートフォリオの特徴や高大接続、JAPAN e-Portfolioについて見ていきましょう。

どのようなシステムなのか知ることで、活用方法や事例もわかりやすくなります。

eポートフォリオとは

eポートフォリオは、高校での資格や検定の実績、課外活動、部活動などの録をデータ化してまとめるシステムのことです。生徒はパソコンやスマホを使って、学習状況や部活動状況を入力していくだけなので簡単に使用できます。

生徒指導の際にも、生徒の学習成果をインターネット上に記録できるので、教員と生徒で情報共有がしやすくなるといったメリットもあります。

またeポートフォリオのデータを調査書と連動させて、大学入試に利用できるようになる案も出ています。2020年度からの大学入試改革で重視されるものの1つに、「主体的に学ぶ態度」があることもあり、eポートフォリオを導入する動きが広まっています。

知らないと困る?【eポートフォリオ】の書き方とは?
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高大接続

2021年度の入試から高大接続改革が実施されます。高大接続改革とは、教育改革の取組みの一つです。そのための手段としてeポートフォリオは活用されます。

グローバル化や人口減少に加え、近い将来AIやロボット産業が普及することもあり、これからは新たな価値を創り出す力を育てることが必要とされています。

そのため、以下学力の3要素を重視し、しっかりと育成・評価することが重要です。3要素を高校で育成、大学で伸長するためにも、大学入試は多面的・総合的に評価されるものへと改革されます。

  • 知識・技能
  • 思考力・判断力・表現力
  • 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

高校と大学を接続する大学入試が変わることで、高校教育や大学教育も変わり、三者(大学入試、高校教育、大学教育)一体的の改革が実現可能です。

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JAPAN e-Portfolio

JAPAN e-Portfolioは、文部科学省大学入学者選抜改革推進委託事業(主体性等分野)が運営する高大接続ポータルサイトのことで、主体性等の学びのデータを蓄積して大学入試等に利用することが可能です。

生徒がJAPAN e-Portfolioに実績や活動を記録したデータをインターネット出願システムと連動させ、入学者選抜や大学教育に活用できます。

現在、大学入試に活用できるような仕組みを構築中で、既に多くの大学がJAPAN e-Portfolioへの参画が決まっています。JAPAN e-Portfolioを利用することで、生徒も効率よくアピールできますし、大学側の入試の事務処理負担も軽減可能です。

その他のサービス

JAPAN e-Portfolioがメジャーなeポートフォリオのサービスとなっていますが、以下で高校生向けの他サービスを紹介します。その他教員向けのeポートフォリオサービスもあるため、気になる方は、こちらの記事でご覧ください。

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Feelnote
SNS型のポートフォリオ作成サービスです。主に学習内容の記録、他者とのコミュニケーション、ポートフォリオ作成の3つの機能に分かれています。これらの3つの機能から、それぞれの人物像を第三者に明確に伝えられるツールです。アメリカを中心に世界中の高校生に利用されていて、ハーバードやプリンストンなどの名門大学の入試で評価対象とされているため、海外の大学入試を考えている生徒におすすめです。

eポートフォリオに参画している大学一覧

現在(2019/12/13時点)のJapan e-Portfolio参画大学の一覧を以下で紹介します。

出典:JAPAN e-Portfolio

主な大学の導入事例

ここからは主な大学のeポートフォリオの導入事例や見解、今後の方針などについて紹介しています。

本格的に活用が進むのはこれからになりますが、現時点でeポートフォリオや主体性等の評価方法について、各大学がどのような見方・期待を持っているのか知っておくことで、今後の動向を知るのに役立つでしょう。

首都大学東京

高い就職率を誇り、学費も安価な首都大学東京では、eポートフォリオや主体性等の活用方法・評価方法について以下のように検討されています。

  • 2021年度以降の入試で全学部・全入試区分で学力の3要素を評価
  • 主体性等については調査書などで評価
  • eポートフォリオや面接など選抜手段は検討段階

首都大学東京では、選抜に主体性等の評価を加えることで、学びに積極的な生徒が増えると期待しています。そのため全入試区分で主体性等の評価を実施し、入試変更に合わせてカリキュラムの見直しも行う予定です。(参考:首都大学東京

桜美林大学

1万人近い学生が学ぶ桜美林大学では、eポートフォリオへの期待や主体性等の評価は次のようになっています。

  • 活動内容のアウトプットはキャリア形成などの教育効果にも期待
  • 主体性等の評価は活動報告書の内容が濃いことが大事
  • eポートフォリオを活用して内容を充実させることに期待

桜美林大学は、これまで書類審査において主体的な姿勢や多様な価値観、課題に向き合う行動力など多面的評価をしてきています。さらに適切な評価をするため自己申告書や人物評価書、活動報告書などを提出させてきました。eポートフォリオの導入で事務処理負担の軽減にも期待しています。(参考:桜美林大学

立正大学

人類社会の発展に貢献しうる人材育成を掲げる立正大学では、次のような取り組みの実施、評価法の検討をしています。

  • 主体性等を評価軸にしたフィールドワーク入試
  • 調査書とeポートフォリオの内容を組み合わせた評価法を検討
  • 建学の精神に主体性等の評価軸

立正大学では、他者のために何ができるのか考え行動できているかを評価軸にしたAO入試「フィールドワーク入試」を実施しています(地球環境科学部)。また他の方式においても主体性等を大事にしています。

2019年度の入試からは表現力や論理的思考力を評価するゼミナール型入試や課外活動や部活動を評価する入試なども導入予定です。(参考:立正大学

関東学院大学

学生が段階的に専門性を習得できる体制が構築されている関東学院大学では、eポートフォリオや主体性等に関して、以下のような取り組み・期待をしています。

  • IRと連動させた入試改革に取り組んでいる
  • 高等教育のビッグデータ分析が進むことに期待
  • 精密な情報を取得できればオーダーメイド型入学前準備教育も可能

関東学院大学は、IRと連動させて伸びる学生の高校時代の特徴を明らかにして、分析結果を入試に活用する改革に取り組んでいます。また調査書の項目などを変数とするなど、新たな評価軸の入試・高大接続モデルの開発にも取り組む予定です。

eポートフォリオには、選抜に役立つビッグデータ分析を期待しており、精密な入学者情報を取得できれば、独自のオーダーメイド型入学前準備教育の提供が可能です。(参考:関東学院大学

同志社大学

自由主義教育や国際主義教育に力を入れる同志社大学では、主体性等について次のような評価を考えています。

  • 2021年度入試はこれまで通り論理的思考力や表現力を測る
  • 2025年度入試に向け学力の3要素を評価するため、受験者が記載する資料を評価に活用
  • 英語についても主体性等の評価の一環

同志社大学では、2025年度の入試に向けて高校時代の多様な活動や学習内容も評価に活用することを検討しています。

英語4技能についても主体性等評価の一環として捉え、eポートフォリオの実証事業の成果等を踏まえて活用を検討予定です。(参考:同志社大学

関西大学

学の実化を理念に掲げ教育研究活動を行っている関西大学では、eポートフォリオを以下のように活用しています。

  • スポーツ・フロンティア入学試験(SF入試)12月募集でeポートフォリオを活用
  • 競技成績説明票と競技成績の客観的資料を学びのデータより提出

関西大学のスポーツ・フロンティア入学試験は、出願においてeポートフォリオを活用することが可能です。出願書類のうち、競技成績説明票と競技成績の客観的資料を登録したデータから提出ができます。(参考:関西大学

法政大学

自由を生き抜く実践知を理念・目的に掲げる法政大学では、次のような活用を行っています。

  • eポートフォリオで生徒と教員のコミュニケーションに活用
  • 学習コミュニティやキャリア意識の形成に役立っている

法政大学でもeポートフォリオを導入し、教員と生徒間のコミュニケーションや学習活動の振り返り、成果を公開することでキャリア意識の形成などに役立っています。(参考:法政大学

eポートフォリオの書き方

ここでは主要サービスである「Japan e-Portfolio」の書き方を簡単に紹介します。詳しくは以下の記事をご覧ください。

「JAPAN e-Portfolio」においては、生徒が入力していくのは「探究活動」「生徒会・委員会」「学校行事」「部活動」「学校以外の活動」「留学・海外経験」「表彰・顕彰」「資格・検定」の8つの項目です。これらをサービス内の規定の箇所に入力していくだけで、書くことができます。

知らないと困る?【eポートフォリオ】の書き方とは?

まとめ

今回は、eポートフォリオの特徴や各大学の導入事例などについて紹介いたしました。

eポートフォリオが高校・大学現場で本格的に活用されるのはこれからです。あらかじめ、その特徴を持ち、大学がどんなふうに活用・期待をしているのか知っておくことは大切なことです。

ここで紹介した内容が家族や生徒の進路に役立てたら幸いです。もし、なにか不明点等ありましたら、お気軽にご相談ください。

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