日本の有名私立大学の中でも特に偏差値が高く、トップ校の一つとして人気のある早稲田大学。一番偏差値の高い学部は偏差値80という超難関校です。
早稲田大学は一般入試のほかに、AO入試も実施しており、学力だけでなく学生の個性や学びたい意欲を相対的に評価する入学試験として多くの生徒がチャレンジしています。
今回は、早稲田大学のAO入試を検討されているお子さんや保護者の皆様に、早稲田大学AO入試の特徴や試験科目などを学部別に解説致します。
目次
早稲田大学 AO入試を行なう学部 2020年度最新
早稲田大学では全7学部でAO入試を実施しています。
まずは、2020年のアドミッションポリシーや試験の実施日などから見ていきましょう。
政治経済学部
政治経済学部では、グローバル入試を実施しています。
- アドミッションポリシー:国際社会における様々な分野で活躍するグローバルリーダーの育成を目標としており、社会への問題意識の高さ、世界や地域の発展に貢献できる積極性のある学生を求めています。
- 試験日程
出願期間: 2019年 8月 1日 木曜日 – 8月 5日 月曜日
論文審査 :2019年 9月 1日 日曜日
面接通知: 2019年 9月12日 木曜日
面接審査: 2019年 9月22日 日曜日
合格発表: 2019年 9月26日 木曜日
- 募集人員:約50名
- 受験料:35000円
- 試験場:早稲田キャンパス
- 審査内容:書類審査、英語能力審査、論文、面接
文化構想学部
文化構想学部では「国際日本文化論プログラム」(JCulP)を採用しています。
- アドミッションポリシー:「文化の様相と構造を解明し、表象の分析と文芸の創造に取り組み、人間と社会の本質に迫ることによって、新しい時代にふさわしい文化を構想する」 「文化学の叡智を現代の課題で照らし、これまでの学問領域を大胆に乗り越えて、広領域的・学融合的アプローチを実践する」という学部の理念・目標を理解し、学位取得に積極的に取り組む意欲がある学生を募集。文化構想学部の基礎から専門に亘るカリキュラムを理解して、入学後の修学に必要な基礎学力を有する者。また入学以前に幅広い学習と経験を積んでいること。
- 試験日程
1回目 2019年9月5日(木)
2回目 2019年9月10日(火)
- 募集人員:若干名
- 受験料:35,000円
- 試験場:戸山キャンパス
- 審査内容:書類審査、英語による面接
創造理工学部
創造理工学部では「早稲田建築AO入試」〈創成入試〉を実施しています。
- アドミッションポリシー:創造性豊かで指導力に富み、率先してチームをまとめ上げるコミュニケーション能力に優れた活発な者。
- 試験日程
出願期間 2019年9月11日(水)~9月19日(木)
第一次選考 書類選考
第一次選考合格発表日 10月8日(火)
第二次選考※2 10月26日(土)
最終合格発表日 11月8日(金)
第一次入学手続期間 11月8日(金)~11月22日(金) 登録料、学費等振込手続
第二次入学手続期間 2020年3月中旬(予定) 入学手続書類郵送
- 募集人員:25名
- 受験料:出願時:10,000円、第二次選考時(第一次選考合格者):25,000円
- 試験場:西早稲田キャンパス
- 審査内容:筆記試験(提示された課題について鉛筆によるドローイングと文章説明による提案・表現を行う)、面接試験(「自己PR資料」(第一次選考合格後にコピーと原本を持参)にもとづくプレゼンテーションおよび面接審査)
先進理工学部
先進理工学部では「特別選抜入試」を実施しています。
- アドミッションポリシー:自然科学を基礎とした先端科学技術の向上および学際的新領域の創成を目指し、21世紀の「知」「能」「技」を主導的に展開できる人材の育成を行うため、高校学校等における学習によって、基礎学力(知識・技能・思考力・判断力・表現力および自ら学ぼうとする主体性)を十分に身につけ、論理的な思考によりその応用にも意欲的な学生を求めている。また、本学部では国際化を格段に進めており、入学者は異なる文化・教育体系で学んできた様々な学生との交流を可能とするような高い英語能力も身につけていることが望ましい。
- 試験日程:
出願期間【郵送締切日必着】※1 2019年9月11日(水)~9月19日(木)
第一次選考 書類選考
第一次選考合格発表日 10月8日(火)
第二次選考※2 10月26日(土)
最終合格発表日 11月8日(金)
第一次入学手続期間 11月8日(金)~11月22日(金)登録料、学費等振込手続
第二次入学手続期間 2020年3月中旬(予定)入学手続書類郵送
- 募集人員:25名
- 受験料:
入学検定料
出願時:10,000円
第二次選考時(第一次選考合格者):25,000円(第一次選考合格者のみ 10月15日(火)~10月22日(火))
- 試験場:西早稲田キャンパス
- 審査内容:筆記試験(提示された課題について、鉛筆によるドローイングと文章説明による提案・表現を行う)、面接試験(「自己PR資料」(第一次選考合格後にコピーと原本を持参)にもとづくプレゼンテーションおよび面接審査)
社会科学部
社会科学部では「グローバル入試」を実施しています。
- アドミッションポリシー:豊かな人間性(自己内で対話する力、忍耐力、道徳、他者との共感的理解、多様性や新しい考えに開かれた態度、自立的活動力)、確かな学力(広く深い社会への知的な関心・想像力・探究心、論理的思考力、それらを支える確かな言語・数量・情報の知識と技能)、および実践力(課外活動の経験による自己管理、自己修正、チームワーク、困難な課題に立ち向かう勇気、やり遂げる力)において優れた個人の資質、活動実績のある者を幅広く日本国内および世界より求める。
- 試験日程:出願期間 2019年8月1日(木)~8月6日(火)
試験日 2019年9月8日(日)
合格者発表日 2019年9月27日(金) - 募集人員:ソーシャルイノベーションプログラム(英語学位プログラム):15名
一般プログラム(日本語学位プログラム):若干名 - 受験料:35,000円
- 試験場:早稲田キャンパス
- 審査内容:小論文
※別途、英語能力試験スコア(英検、TEAP、TOEFL iBT、IELTS Academic Testのいずれか)が必要です。
スポーツ科学部
スポーツ科学部では「トップアスリート(AO方式)入試」を実施しています。
- アドミッションポリシー:高校までの教育課程において身につけるべき学力を持ちながらも、その枠にとらわれず広い視野を持って学習し本学の理念である『進取の精神』の涵養を目指す学生、かつ知的好心が旺盛で自分で計画を立て、種々の課題に積極的に立ち向かう意欲に満ちた個性的な学生を迎え入れたいと考えている。
- 試験日程:
出願期間
第一期: 2019年9月3日(火)~9月9日(月)
第二期: 2019年10月28日(月)~11月1日(金)
試験日
第一期: 2019年10月19日(土)
第二期: 2019年11月9日(土)
合格者発表日
第一期: 2019年9月27日(金)
第二期: 2019年11月15日(金)
- 募集人員:若干名
- 受験料:第1次選考料 ¥10,000
第2次選考料 ¥25,000 - 試験場:所沢キャンパス
- 審査内容:書類審査、面接審査
国際教養学部
国際教養学部は、海外選考もありますが、以下に国内選考の日程や審査内容をご紹介します。
- アドミッションポリシー:英語で勉強する強い意欲を持つ者
母語以外の言語で効果的に意思疎通できる言語能力、または、その潜在能力を有する者
複数の学問分野の視点から諸課題に取り組むにあたり、総じて高い学力、または、その潜在能力を有する者
独自の視点から問題を分析できる批判的能力、または、その潜在能力を有する者
考えや情報を発表するときに、明確かつ正確にそれらを伝達できる表現能力、または、その潜在能力を有する者
日本国内、および、海外の多様な文化的、教育的経験を持ち、本学部に多様性をもたらす者
新しい環境において生活、学習することに挑戦できる適応性と柔軟性を有する者
国際的、相対的視点から知的、道徳的問題に取り組む意思と意欲を有する者 - 試験日程:
出願日程 2019年8月20日~2019年9月5日
書類審査結果発表 2019年10月21日
面接日程:2019年11月2日または2019年9月9日
面接審査結果発表 2019年11月25日 - 募集人員:若干名
- 受験料:35,000円
- 試験場:早稲田キャンパス
- 審査内容:書類審査、面接審査
早稲田大学 AO入試について
早稲田大学のAO入試の日程や審査内容を学部別に見てきました。
最後に早稲田大学のAO入試の特徴と合格のためのポイントを解説致します。
特徴
早稲田大学のAO入試では、入試改革の柱となっている「グローバルな入試方式」と「地域性の高い入試方式」を基準に実施されています。21世紀の社会でリーダーとなっていくような人材を募集しており、学部別のアドミッションポリシーにも「リーダーとしての資質」を問われる内容となっています。
受験を通して社会問題への関心を高めたり、学生自身がいかに将来社会に貢献できる人材へと成長していきたいか、といった点も選考のポイントとなります。国際的な人材の確保を目指す学部では一部「グローバル入試」を導入しており英語力の高さなどが審査基準に盛り込まれているというのも特徴です。
また早稲田大学はAO入試の導入を積極的に行っている大学の一つで、自己推薦枠だけでもチャレンジできる枠が400名以上あります。一般入試の倍率が5倍~10倍ほどと高いのに対し、AO入試だと3倍~4倍となっているので、AO入試の方が倍率から見ても合格率が高まる可能性があります。
2019年 早稲田大学 AO入試合格者数
学部名 | 志願者数 | 合格者数 |
政治経済 | 398名 | 73名 |
文化構想 | 141名 | 22名 |
社会科 | 450名 | 50名 |
スポーツ科学 | 234名 | 50名 |
国際教養 | 670名 | 153名 |
創造理工 | 88名 | 18名 |
先進理工 | 2名 | 2名 |
合格のためのポイント
早稲田大学はAO入試で併願できる学部も多いので、興味のある学部をいくつか併願して受験するということも合格のためのポイントです。
試験対策としては、論述力、科学的思考を高めていくということと、社会問題についてしっかりと学んでおくのが重要です。書類選考の後に行われる二次試験では、ほぼすべての学部で「小論文」が必須です。そのため、きちんと自分の意見を展開できる論述力というのが非常に重要です。理系学部の試験では科学的思考を持つこと、そして発想力が合格のための鍵となります。
また社会の一員として活躍できるリーダーの創出を掲げていますので、面接ではリーダーシップの発揮や社会問題に対する意識の高さなども問われます。AO入試では生徒会活動やボランティア活動、部活動といった生徒自身の取り組みを総合的に評価して「入学審査」を行います。学生自身の人間力が問われますので、高校三年間他の誰にも負けないと言えるような「何かに打ち込む」学生生活を送っていることが、合格への近道です。
まとめ
早稲田大学AO入試について学部別にご紹介しました。早稲田大学のAO入試は、グローバル入試、特別選抜入試、トップアスリート入試と受験する学部に応じて様々な試験対策が必要です。
早稲田大学AO入試は、突出したスポーツの才能や高い英語力を持っている、高校時代にロボットコンテストでの優勝経験があるなど、他の人には負けない「特別なスキル」を持っている生徒におすすめです。
募集枠も全体で400名以上と多く募集している学部も広いので選択肢が多いというのも早稲田大学AO入試の魅力です。AO入試に強い塾などをお探しの方はぜひスタスタにご相談ください。
✔️早稲田大学でAO入試を行っているのは、政治経済学部・文化構想学部・社会科学部・スポーツ科学部・国際教養学部・創造理工学部・先進理工学部の7つ。
✔️倍率は3~4倍(一般入試は5~10倍程)
✔️7学部で合格者/志望者=368/1983(2019年度)