どのようなことに気をつけなければならないのでしょうか。
今回は、マナーからよくある質問まで紹介したいと思います。
目次
入試による面接の違い
「入試で行われる面接ってどんなものなの?」など面接のポイントや評価方法などに不安を持っている方も多いです。そこで最初に入試における面接の内容を簡単にご紹介します。
具体的に入試の種類によって、面接がどう違うのかという点について詳しくご説明します。一覧表にもまとめてあるので、ぜひ参考にしてみてください。
入試における面接とは?
推薦入試やAO入試では、書類選考と面接で合否が決まることが多く、合格するためには面接で学校側に良い印象をもってもらうことが大切です。
基本的には、「自己PR」や「大学での学習意欲」などを聞かれます。他にも専門知識や社会問題について聞かれることもあり、回答の内容や話し方、マナーなどについてチェックされます。書類だけでは判断出来ないポイントを見られていると考えましょう。
評価方法は、学校によって違いがあります。面接を重要視している場合には、面接官が面接中の態度や回答を考慮して評価を行い、提出した書類と合わせて合否が決定します。面接の影響が小さい場合には、人間性を知るための参考として考えています。
面接の形式もさまざまで、個人面接や集団面接、グループディスカッション、口頭試問があります。
- 個人面接と集団面接では数人の面接間に対し、1人、または数人の受験生が面接を行う形式です。
- グループディスカッションは、テーマに関する議論を5~10人ほどのグループで行います。
- 口頭試問では、専門知識や時事問題が問われる試験です。面接の形式によっても対策方法が異なります。
それでは、ここから入試による面接の違いと大学での事例を見ていきましょう。
自己推薦入試
自己推薦入試とは、学生時代の経験や個人の能力、進学後の学習意欲などが評価される入試方法です。高校での成績提出の必要性は大学によって異なりますが、自分で自分をアピールすることが重要となります。特徴は以下の通りです。
- 面接の重要度が高い
自分をアピールするという点で、自己推薦入試において面接は重要度が高いと言えます。面接官による質問への回答、面接での態度やマナーなどを総合的に判断されます。
- 高校時代の活動を重視
面接では、持っている資格や部活動など高校時代の活動が重視されます。成績を提出することもありますが、成績というよりは「他とは異なる自分のアピールポイント」を説明することが必要です。
- 人物を評価する入試方法
個性を面接でアピールするため、人物像を評価されます。大学が求める学生像に合った受験生を、自己推薦入試を通して獲得したいと大学は考えているのです。
- 8月から出願受付が始まる
自己推薦入試の出願は、8月頃から始まります。大学によって夏から秋にかけて行われるため、志望大学の出願時期をしっかり確認しておきましょう。
【文学部】英米文学科、史学科、比較芸塾科
【地球社会共生学部】 地球社会共生学科
【コミュニティ人間科学部】 コミュニティ人間科学科
公募推薦入試
公募推薦入試とは、一般推薦とも言われ、高校から推薦をもらった学生のみ受験できる入試です。各高校で推薦可能な人数が決まっていいて、選ばれた学生のみ出願資格を得ることが出来ます。
- 高校の推薦書と評定平均値の提出が必要
高校による推薦書だけでなく、高校の成績となる評定平均値の提出が求められます。高校からの推薦と成績が注目されるため、面接の重要度は低めになっています。ただ、志望理由や学習意欲などを聞かれるため、しっかりと準備する必要があります。
- 高校から提出された書類をもとに質問される
面接での質問は、高校からの推薦書や成績など提出書類をもとに質問されます。そのため成績の悪い科目があったり、欠席が目立っていたりすると、厳しい質問が飛ぶ可能性もあります。
- 学校独自の基準での評価のため対策が難しい
公募推薦では、各学校で独自に評価基準が決まっているため、対策が難しいと言われています。試験や小論文などを課す大学も多いです。
- 出願は11月頃から始まる
出願は、11月から始まることが多くなっています。その後、11月中旬から12月にかけて面接などが行われていきます。志望大学が決まった時点で対策をしておくと、十分な準備ができますね。
【経済学部】経済学科、経営学科
【文学部】哲学科、史学科、英語英米文化学科、ドイツ語圏文化学科、フランス語圏文化学科、教育学科
【理学部】物理学科、化学科、数学科、生命科学科
【国際社会科学部】国際社会科学科
例えば経済学部経済学科では、高校入学から最終学年1学期(または前期)までの「全体の評定平均値が 3.8 以上で、かつ数学I、数学II、数学Aの3科目をすべて履習している、かつ3科目評定平均値が 4.0 以上」であることや大学が指定した英語資格取得者であることが出願資格に含まれています。
指定校推薦入試
指定校推薦入試とは、大学が指定した高校の生徒だけが受けることが出来る入試です。進学実績に応じて大学が高校を決め、成績により校内選考が行われます。
- 高校の成績や生活態度などが重要
大学が決めた枠に合わせて、高校の中で選考が行われます。高校での成績や生活態度などを中心に評価され、推薦する生徒が選ばれるのです。
- 面接で不合格になることは少ない
高校での選考を受け、推薦を受けた生徒のみが受験するため、面接で不合格になることは少ないと言われています。また先輩が受験した前例があるため、対策がたてやすいというのも特徴です。よく聞かれる「高校時代の活動実績や将来の夢、志望理由」などの項目は明確にしておくと、面接で困ることはありません。
- 出願は11月頃から始まる
出願は、校内選考が終わった11月頃から行われます。9月に選考が行われることが多いため、10月は出願の準備に追われる場合が多いです。
【法学部】【商学部】【政治経済学部】【文学部】【理工学部】【農学部(食料環境政策学科)】【経営学部】【国際日本学部】【総合数理学部】
学部が指定する高校の生徒で、志望学部の勉強に目的と熱意があること、そして高校在学中に学業や部活動などで優秀な成績を収めていることが条件です。校内選考も学校により異なるので、指定校推薦を希望する場合には、担任の先生や進路担当の先生に相談しましょう。
専門学校の入試
専門学校の入試は、主に一般入試とAO入試、推薦入試の3種類があります。それぞれの特徴を表にまとめました。
入試の種類 | 試験内容 | 評価されるポイント |
一般入試 |
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AO入試 |
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推薦入試 |
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- AO入試と推薦入試において、面接の重要度が高い
AO入試と推薦入試では、受験生の個性や学習意欲などが評価されます。そのため面接の重要度が高く、志望理由や進学した後の目標について詳しく聞かれることが多いです。
- 「なぜその専門に進みたいのか」を明確にする
専門学校は学ぶ内容が明確になっているため、「なぜその専門に進みたいのか」という動機をはっきり伝えることが大切です。専門だけでなく、業界や職種についても理解しておくと、面接での質問にスムーズに回答できます。
- 試験の時期や回数は学校によって異なる
入試が行われる時期や回数は、学校によって違いがあります。AO入試は、複数回行っている学校もあります。推薦入試は、主に10~11月頃に行われています。志望する専門学校の入試時期について、しっかり確認しておきましょう。
入試による面接の違い|一覧表
自己推薦入試、公募推薦入試、指定校推薦入試、専門学校の入試における面接の違いを一覧表でまとめました。
入試の種類 | 面接の内容の違い | 時期の違い |
自己推薦入試 |
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公募推薦入試 |
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指定校推薦入試 |
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専門学校の入試 |
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【AO入試】
複数回行われる学校もある 【推薦入試】
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面接の流れとマナー
ここまで面接の違いについてみてきました。ここでは、一般的な面接の流れと、気を付けたいマナーについてご紹介します。
- 控室での待機
面接までに待機する控室での様子をチェックされることもあります。大学や専門学校の敷地に入ったときから面接と考えてください。最初から最後まで、緊張感を持つことが大切です。
控室では、静かに待つようにしましょう。携帯の着信音がなったり、足を組んだりするのはNGです。
- 面接会場への入室
自分の名前が呼ばれたら、面接を行う部屋の前で2~3回ノックします。「お入りください」という面接官の声が聞こえたら、笑顔で元気よく「失礼します」と言って部屋へ入ります。
ドアを閉める時に、背中を面接官に見せないよう注意してください。その後、45度を意識してお辞儀をし、体を起こしたら受験番号と学校名、名前、「本日はよろしくお願いします」と挨拶しましょう。
- 椅子に着席する
椅子の隣に立ち、「どうぞお座りください」と言われてから「失礼します」と言って座ります。
性別 | 正しい座り方 |
男性 |
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女性 |
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- 面接を受ける
面接の際には、笑顔がポイントです。面接官の顔を見て、自然に会話しましょう。会話に合わせて手を自然に動かすのは問題ないので、固くなりすぎないよう注意してみてください。
- 面接終了とともに退室する
面接が終わったら、「本日はありがとうございました。」と伝えて一礼します。椅子から立ち、ドアの前でもう一度一礼して「失礼します」と言います。その後、ドアをゆっくり開け閉めして終了です。
服装
マナーについて学んだところで、服装で気を付けたいポイントについてもご紹介します。
男性と女性で服装に関するポイントを、それぞれ表にまとめました。当日までによくチェックしてくださいね。
項目 | 男性 | 女性 |
髪型・顔 |
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制服 | 【シャツ】
【パンツ】
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【スカート】
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その他 |
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【手元】
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アイロンかけやきれいな靴の準備などは前日までに行い、当日の朝には細部をチェックしておきましょう。
面接で意識すべき3つのポイント
ではここからは、面接で意識するべきポイントを3つ、お伝えします。
面接でよく聞かれる質問
面接ではマナーや態度だけでなく、聞かれた質問に対する回答内容を見られています。
「何を聞かれるの?」や「なんて答えたらいいの?」など不安に思っている方も多いです。そこで面接で良く聞かれる4つの質問と、おすすめの答え方をご紹介します。”なぜその質問を聞くのか”という点まで説明するので、回答を考える際の参考にしてみてください。
質問①高校時代どんなことを頑張りましたか?
高校時代の活動を通して頑張ったことを聞かれます。
- 具体的に「どんなことを学んだのか」を問われる
面接官の意図は、あなたがどのように活動に取り組み、そしてその活動から何を学んだのか聞くことです。したがって授業では学べない「何か」を説明するようにしましょう。
- エピソードと交えて答えよう
自分が頑張ったことから、何を学んだのか、どのように成長できたのかをエピソードに絡めながら話しましょう。
大学で学びたいことや学習意欲を問われます。 この質問に対しては、自分の将来についてのビジョンや大学での目標をまとめましょう。どんな分野に興味があるのか、将来何がしたいのか、学んだことをどう社会に生かすのかということを答えます。 将来の夢を叶えるために、大学でどのようなことを学びたいのか伝えましょう。 「なぜその大学や学部を志望したのか」という、他とは違う点を聞く質問もあります。 簡単に言えば「その大学・学部でなければいけない理由」を回答に求められています。出願の際に、志望理由書へ志望理由を書いているはずです。記載した内容と同じ理由を答えることが必要ですが、丸暗記した答えはNGとなります。自分の言葉でしっかりと答えられるように準備しておきます。 その大学ならではの特徴は、地元・実績・教授などが挙げられます。このような他大学とは異なる点は、大学のパンフレットやシラバスに掲載されていることが多いので、よく読みましょう。また学校にある施設や、特殊な授業方法なども考えられます。授業方法については、オープンキャンパスで模擬授業を開催していることもあるので積極的に参加することをおすすめします。 自己分析を通じて自分を正確に表現する質問で、志望する大学側が求めている人物像かどうかを判断されます。 初対面では自分をアピールすることは難しいですが、自己PRは面接官に印象付けるためのチャンスと言われいます。人とは違う個性や良いところを、将来の仕事と絡めて話しましょう。自己分析をした上で、将来のキャリアを考えているかどうかを見られます。 自己PRは受験生にとってポイントとなることを面接官もわかっているので、長めに答えることが大切です。2つアピールする点を紹介するか、すこし長めに答えられるように内容を工夫しておきましょう。 それではここからは面接対策を3つ紹介します。事前に準備することで、本番ではあまり緊張することなく、自分の想いを伝えることができるでしょう。 ここまで入試における面接の違いやマナー、対策についてご紹介しました。 入試の面接について疑問をお持ちだった方のお役に立てたら幸いです。 尚、こちらの記事はAO・推薦入試(現、選抜型・学校選抜型入試)に特化した塾、「翔励学院 代表・渋谷教室主任講師 岡本大空先生」に監修いただいております。無料学習相談も行っておりますので、お悩みや不安がある方は相談されてみてはいかがでしょうか?
→結論である頑張ったことを最初に述べているので、分かりやすいです。また、部長職を通して学んだことまで話せています。
→具体的なあなたの取り組みがこの文章からは分かりません。クラス全員が協力できるように、どのようなことをしたのでしょうか? 文化祭委員としてみんなをまとめたのか、学級委員としてサポートをしたのか、特に役職はなかったけど毎日居残りして手伝ったのか、どのような立場でどのようなことをしたのかをはっきり伝えましょう。
質問②大学では何をしたいですか?
→将来の夢を交えて回答できています。大学で学んだことを、将来の夢でどう生かすかに言及しても良いです。
→大学ですので、学びに関係あるものを伝えましょう。海外に行きたい思いが強いのなら、交換留学や夏休みを利用した短期留学にしましょう。「学びたい分野での研究は海外の方が先行しているから、交換留学に行きたい」など、海外先での学びについて言及することも重要です。
質問③本学・本学部を志望した理由はなんですか?
→○○教授のもとで学びたいという、他大学との差別化ができています。
→「他の大学でもいいのでは?」という印象を与えてしまう回答です。オープンキャンパスでは、その大学独自の取り組みや特徴をアピールしています。それを踏まえた上で回答しましょう。
質問④自己PRをお願いします
→苦手なものにめげずに取り組んだエピソードとも言えますね。またすぐには成果がつかない研究者という職業に、粘り強さは必要です。よくアピールできているでしょう。
→もう少し話しの内容を展開して伝えましょう。性格面をアピールするなら、具体的なエピソードを交えて伝えることが重要です。ですので上記の場合は、主将になって苦労したことやそれを乗り越えるための工夫、取り組みなどを話しましょう。またその場合、PRするのは性格面ではなく、「主将になったこと」をアピールしても大丈夫です。
自分でできる対策って?
面接官にとって興味があるのは、
しかしその未来のことについては、誰もわかりません。
よって面接官の興味は未来のことになるため、
その経験をどのような場面で活かしたいのかを、考えておくとなお良いでしょう。
事前に提出が求められる志望理由書やエントリーシートにおいて、あいまいなことを書いた場合、「具体的には?」
また、良い内容の書類であれば、面接官が興味をもちます。提出書類に書いたことからさらに詳しく聞かれることも多いため、一つひとつのセンテンスに対して説明ができるように、自分が面接官の立場になり、いくつもの質問を予測しその回答を準備しておくと、緊張から質問に応えられない状況を回避できるでしょう。
学術研究機関である大学へ入学の意志・意欲があるかどうかは、
入学を希望する学部・分野について予め予習しておくことで、
たとえば経済学部志望であれば、まとめ
✔質問では高校時代のこと、大学に入ってしたいことなどが聞かれる!