【GMARCH編】2021年度の入試はこう変わる!私大の入試改革

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スタスタ編集部
当社のインターン生である、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、青山学院大学、明治大学、立教大学、東京理科大学、東京学芸大学、筑波大学・・・の現役大学生たちが、自身の小中高大受験・通塾・塾講師経験をベースに、各塾の教育方針や学習システム等の特徴を独自に分析し、編集・執筆しています。
キーポイント

✔学習院大学:一般入試の一部に共通テストを導入

✔明治大学:「大学入学共通テスト利用入試(仮称)」を全学部で実施

✔青山学院大学:一般選抜の中に共通テストを併用する方式を導入!その場合には独自の試験も

✔立教大学:全学部で共通テストの成績を活用!数学の記述問題が対象に

✔中学大学:一般選別において共通テストをほとんど利用しない

✔法政大学:共通テストの成績を一般入試に加点

2020年教育改革の一環として新しく「大学入学共通テスト」が実施される予定です。

しかし、2019年の段階で新テストや英語の民間試験に大きな問題があることから、2021年度は大学により大きく対応が異なっています。

そこで今回は、学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学(以下:GMARCH)がどのような入試を行うのかスタスタがまとめて解説します。

文部科学省より、11月1日付より2020年度からの英語民間試験の活用の延期、12月17日付けで文部科学省より、2020年度の記述式の導入を見送るとの表明がありました。記事内容はそれ以前の情報を基に作成しているので、ご注意ください。各大学での方針が決定次第修正します。

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入試改革って?

グローバル社会・情報化社会の到来に加えて、現在ではAI技術の進展が見られるなど、社会構造はますます複雑化しています。

これらの時代を柔軟に生き抜くために新たな資質や能力が必要とされています。それらの資質や能力を育成することが2020年度から始まる入試改革の目的の一つです。

入試改革と聞くと、入試制度に大きな変更があることはわかります。しかし、具体的に何がどう変わるのでしょうか。今回の入試改革の変更点は主に2つです。早速、それらの変更点について解説していきます。

2020教育改革

文部科学省によって行われる入試制度改革です。「学習指導要領」と「大学入試制度」について変更があります。

教育改革で導入される新学習指導要領は、学校教育の指針を新たに定めたものです。特に習得した知識や技能を社会で役立てる方法を重要視しています。

改定スケジュールについては、2018年度から移行措置が始まり、2020年度に小学校で全面実施、2021年度に中学校で全面実施、2022年度に高校で全面実施となります。2024年度に新学習指導要領を基盤とした入試が始まる予定です。

大学入試制度については、大学入学共通テストが導入されることになりました。センター試験の後継となるテスト方式で、初回試験は2021年1月から開始されます。従来のセンター試験と同じく、1月の中旬から下旬にかけて2日間実施され、初回実施日は1月16日(土)と1月17日(日)です。

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大学入学共通テスト

大学入学共通テストはセンター試験と同様に6教科(国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語)30科目の試験が行われます。教科ごとの選択方式に変更はありません。

新学習指導要領と同様に、知識や技能だけでなく、それらを活用する能力を試すことを目的としています。その背景から、数学と国語の一部にマーク式とは異なる記述式問題が導入されたことが特徴的です。

試験時間は国語が80分から100分に、数学1・Aが60分から70分に増加しています。記述問題が増えたことで、それにともなう回答時間が増加したという見方もできるでしょう。

英語に関してはリスニングとリーディングの得点比率が大きく変化していることもポイントです。今まではリーディングとリスニングの比率は4:1であったのに対し、今後は1:1になります。つまりリスニング力が重要視されていることがわかります。

このように大学入学共通テストは、従来と試験方式が大きく変更されているため、変更点を見落とすことは合否に悪影響が出ることはいうまでもありません。なるべく早めに変更点を把握し、可能な限り対策を講じることが何よりも大切です。

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GMARCHの対応

ここまで、2020年度の教育改革について説明してきましたが、実際のところ各大学では、今後どのように入試が行われるのか気になった人もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここからはGMARCH学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)における2021年の入試概要について共有していきます。

学習院大学

前年度からの変更点は、2021年度の一般選抜試験の一部に大学入学共通テストも一般選抜試験に取り入れることになった点です。

その理由として、大学入学共通テストは従来のセンター試験とは異なり、思考力・判断力・表現力を評価するのに適した工夫が見られ、幅広い観点から成績を測るのに利用できるとの結論に至ったことによります。

導入に際しては、学部によってテスト結果の換算方式が異なるのが特徴です。例えば、法学部の法学科・政治学科の国語では、マーク式は満点200点を80点に換算し、記述式は満点を20点に換算する一方、文学部の哲学科では、マーク式は満点200点を120点に換算し、記述式は満点を30点に換算することになっています。

また英語資格・検定試験の利用に対応している点も注意しましょう。法学部・経済学部・国際社会科学部の学校推薦型選抜(公募制)では、GTEC・ケンブリッジ英検・TOEICなどにおける成績証明書の提出が必要です。

明治大学

2021年度入学者選抜において、明治大学は従来の方式より大きな変更を行わないことを基本的な考え方としています。

一般選抜において、学部別入学試験、全学部統一入学試験に加え、大学入学共通テスト利用入学試験をすべての学部で実施します。そのため、大学入学共通テスト利用入学試験での受験を検討する方は、大学入学共通テストの対策は必須です。

英語外部4技能試験は、学部別入学試験(商・経営・国際日本学部のみ)および全学部統一入学試験(農・経営・国際日本・総合数理学部のみ)に、利用できる方式が設けられています。

また、JAPAN e-Portfolioについては2021年度入学者選抜では利用されません

その代わり、Web出願時に高等学校入学に相当する年齢から出願時までに、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を持って活動・経験してきたと受験生本人が考えている内容について、入力が求められることになりました。

前年度からの変更点としては、総合数理学部における全学部統一入学試験において、外国語選択科目から『ドイツ語』と『フランス語』が廃止されたことや、情報コミュニケーション学部における学部別入学試験から選択科目の「情報総合」が廃止されたことなどがあります。

青山学院大学

前年度から入学試験の名称がそれぞれ変更されることになりました。「一般入学試験」は「一般選抜」に、「大学入試センター試験利用入学試験」は「大学入学共通テスト利用入学者選抜」に、公募制の各入学試験は「総合型選抜」に、学校長の推薦をともなう各入学試験は「学校推薦型選抜」に変わります。

一般選抜のうち個別学部日程において、大学入学共通テストを併用する方式と併用しない方式に分かれることは押さえておきたいポイントです。

併用する方式では、大学入学共通テストのほかに独自の個別試験が設けられています。その内訳は「記述式を含む総合的な問題」や「記述式を含む個別科目問題」「小論文」などです。

eポートフォリオの利用については触れらていませんが、出願システムに「主体性・多様性・協働性に関する経験」を入力する必要がある点は頭の片隅に入れておきましょう。ただし得点化はしません。

立教大学

高大接続改革を推進するために、学力を多面的に評価する入試に向け、2021年度の一般選抜入試では、主に2つの方針を取っています。

まず一般選抜入試では、すべての学部で大学入学共通テストの成績が活用されることになりました。具体的には、思考力・判断力・表現力を評価するために、数学の記述式問題の成績が対象になります。

英語においては文学部を除いて、大学独自の試験問題を廃止し英語外部試験を導入します。加えて大学入学共通テストの英語成績も利用できます。外部試験では最低スコアは設けられていなく、大学の試験実施月から2年以内の1番成績の良いスコアを提出することが可能です。英語外部試験と大学入学共通テストの両方の成績を提出でき、大学独自の得点換算方式でより高い成績が採用されます。

もう一つの方針として、主体性を評価するうえで、本人が記載した資料の提出が必要となりました。Web出願時に主体性・多様性・協働性に関係する経験の入力が必要です。ただし、あくまで出願要件であり、得点化はしないとされています。

そのほか前年度からの変更点もいくつかあり、自由選抜入試・社会人入試・指定校推薦入学の出願条件が変わった点もその一つです。出願条件とされていた英語外部試験から「GTEC(3技能版)」が廃止されることになりました。

中央大学

中央大学の入試では、各学部ごとに試験が複数の種類に分かれています。具体的には、「統一入試」、「一般入試」、「大学入学共通テスト利用入試併用方式」、「大学入学共通テスト利用入試単独方式」、「英語外部検定試験利用方式」などです。

いずれの学部においても、統一入試や一般入試では、共通テストは利用されません。また大学入学共通テスト利用入試併用方式、大学入学共通テスト利用入試単独方式では、全学部で英語外部検定は利用されない点も特徴的です。

また共通テストにおいて国語の記述問題を利用するのは、国際情報学部/大学入学共通テスト利用入試単独方式のみ、未定なのは法学部/大学入学共通テスト利用入試併用方式/大学入学共通テスト利用入試単独方式、それ以外の学部方式では利用しないことが決定しています。

前年度からの変更点として、文学部における一般入試や、英語外部検定試験利用入試の選択科目から倫理と政治・経済が廃止されたほか、法学部においてそれぞれの分野で高いチャレンジ精神と能力を有するものを選抜するチャレンジ入試(総合型選抜入試)が新設されました。

法政大学

大学入学共通テストの成績を入試における評価対象としています。その内、具体的な評価対象は主に4つです。

まず国語の記述式の成績は大学側で得点化し、マークシート式問題の得点に加点します。数学の記述式はそのまま得点を流用し、英語は大学入学共通テストの外国語と、出題科目の英語から得点を活用するとされています。

また英語外部検定試験は一部の学部や学科に対応していて、グローバル教養学部と理工学部機械工学科航空操縦学専修の出願資格の一つです。

なお英語外部検定試験におけるスコアの提出の際に、大学入試センターの英語成績提供システムを利用できません。その代わりに証明書原本の提出が必要です。

そのほか詳細については検討の段階ですが、一般入試ではJAPAN e-Portfolioに対応していない点も把握しておきましょう。

入試改革に対応するためには?

入試改革にともない各大学で入試体制が大幅に変更されるに至っていますが、どのように対応すればよいのか不安を覚えたかたもいるかもしれません。

ここまでお伝えした変更点に着目しながら、入試改革に向けた対策について考察していきます。

英語を身近なツールとして使う

入試改革の大きな変更点の一つとして、民間の英語資格試験や検定試験が利用されるようになり、読む・聞く・書く・話すの4技能が評価されることになったことをふまえると、英語の学習では学んだことを日頃から活かすことが大切になるのはいうまでもありません。

英語版の観光パンフレットや洋画DVDを活用するなど、それぞれが楽しめる工夫を行いながら、英語をより身近なツールとして使いこなす癖をつけるのが望ましいといえるでしょう。

また資格・検定試験では、実生活の場面を表す写真やイラストを用いた問題が出題されるケースがあるので、海外旅行や外国人とのコミュニケーションを経験しておくのも対策として有効といえます。

問題意識を持ちながら学習する

入試改革では、習得した知識や技能を社会で役立てる方法が重要視されていることから、問題意識を持ちながら学習することが大切です。

例えば、教科書に書かれていることが社会でどのように役立っているのかという視点を持ったり、ニュース番組を見ている際に自分だったらどのような解決策を提案できるかを考えてみたりすることが挙げられます。

時には学んだことをテーマにして、友人や教師と議論や討論を行うことで、知識を役立てる感覚を養うのも良いでしょう。

わかりやすく伝える力を養う

入試改革では多くの大学が、主体性や協働性などを評価するために、高校生活の取り組みや経験を出願時に求めるようになりました。

その点から、経験したことをわかりやすく伝える力が重要になったといえるでしょう。なぜなら高校生活中に実りのある経験をしたとしても、その内容を伝える力が乏しければ、分の秀でた特徴を大学に把握してもらえない可能性があるからです。

ただ経験を文字に起こしても、それがわかりやすいのかどうかを自分で判断するのは難しいかもしれません。そのような場合は、自分の記載した内容を友人や教師、家族などに見てもらい、わかりにくい点を指摘してもらうのも一つの手です。

まとめ

以上、入試改革の概要をはじめ、GMARCHにおける入試制度など共有しました。

試験の出願方法や評価方法などが大幅に変更され、戸惑われた生徒や保護者の方々も多かったのではないでしょうか。

これから、どのような準備や対策を行えばよいかわからない場合は、ぜひスタスタLIVEにご相談ください。入試改革に向けた準備や対策をサポートしてくれる先生をご紹介させていいただきます。

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