授業形態 集団指導塾
塾タイプ 受験:中堅~難関校向け
塾の規模 大手塾
首都圏と関西圏で50校近くを展開する名門進学塾の1つ「SAPIX(サピックス)」は、難関校への合格者を最も輩出している学習塾として非常に有名と言えます。
受験エリートを牛耳ると言われる「サピックス」の実績は、他の学習塾と何が異なるのか?
本記事では、特徴、合格実績、教育方針から分かるSAPIXに通塾するメリットだけでなく、伸び悩んでしまう子どもの特徴など懸念点もまとめて解説します。
目次
SAPIX(サピックス)の口コミ
それではまず、SAPIX(サピックス)に通っていた現役大学生たちにお話を伺ってみましょう。
やはり生徒のレベルは高く、競争意識があるようです。しかし学びを楽しいと感じさせてくれる講師と教材の存在も大きいですね。
SAPIX(サピックス)の特徴
まず、SAPIX(サピックス)が多数の合格者を輩出できる理由を分析するために特徴から確認をしてみましょう。
- 毎年改訂されるオリジナルテキスト
- 学習定着率を高めるための復習重視
- 万全なフォロー体制を生徒と保護者に提供
毎年改訂されるオリジナルテキスト
入試問題の出題傾向は、毎年毎年少なからず変わっていきます。何年も前に作られたテキストを使っていては、その変化にうまく対応するのは困難です。
SAPIX(サピックス)では、実際に授業を担当している専門科目講師が議論を重ね、練りに練ってオリジナルテキストを作り上げています。そして、それをベースに最新の入試傾向をすばやく反映させ、毎年改訂しています。
講師自身が作成しているテキストなので、教育方針とテキストがマッチしており、非常に充実した授業が期待できると言えるでしょう。
学習の定着率を高めるために復習を重視
脳科学の研究結果からも証明されている通り、記憶の定着には復習が欠かせません。
SAPIX(サピックス)ではどの科目においても、同じ単元が何度もカリキュラムの中に登場し、繰り返し学習できるようになっています。以前学んだ単元について、視点を変え掘り下げながら反復学習することでより確かな理解へと深化させることができるようになっています。
また、テキストも当日配布され、予習をさせない仕組みになっています。これは、単なる暗記ではなくその場で考える思考力を養うのに、とても有効な学習方法と言えるでしょう。
万全なフォロー体制を生徒と保護者に提供
難関校への受験は講師と生徒だけで完結する話ではありません。保護者にも子どもを支えるサポーターとして努力してもらう必要がありますが、その保護者が子どもを通わせている塾に不信感を抱いてしまっては子どもの成長の妨げにもなってしまいます。
その点、SAPIX(サピックス)では「保護者会」「保護者個別面談」「入試分析会」を活用し講師と保護者のコミュニケーションを非常に大切にしています。
面談を担当するのは、実際に授業を担当している講師ですので「最新の入試情報」や「科目別の勉強法」など的確なアドバイスを受けることも出来ますし精神面のフォローなども実施してくれます。
もちろん、生徒へのフォローも行なっており、学習面はもちろん生活面においても相談にのり、小学校高学年から中学生という多感な年頃の生徒と家庭をサポートしてくれます。
SAPIX(サピックス)の教育方針
SAPIX(サピックス)の教育方針は「正しく考える人の育成」を掲げています。非常にシンプルで分かりやすいメッセージングに込められる想いはSAPIX(サピックス)の実績とシステムによってしっかりと証明がされていると言えます。
オリジナルテキストで充実した授業を行うことも、復習を重視しているのも、保護者や生徒と二人三脚で走り続けるのも「正しい思考力と表現力の育成」の礎です。
実際の授業においては、「自分の頭で試行錯誤しながら一生懸命知恵を絞る」ことに重点を置いています。2020年に教育改革が行われ、今までとは異なる力、思考力や表現力などが求められるようになります。このような力は一朝一夕では身に付かず、子どもの頃からのトレーニングの積み重ねが重要です。SAPIXではその場で問題を解かせたり、仕組みや概念をしっかりと理解させる教育方針を採用したりしています。これらは、中学受験には止まらない応用の効く頭脳を手に入れられる秘訣と言えるでしょう。
SAPIX(サピックス)の懸念点
これまでサピックスの特徴を紹介してきました。しかしながらどんな塾にもデメリットはあるのが現状です。ではサピックスにはどのような懸念点があるのでしょうか?見ていきましょう。
ハイレベルすぎる問題
特徴1でお伝えしたようにSAPIXではオリジナルテキストを使用しています。このテキストは当然、最新の中学受験に照準を合わせて作成されているので、問題もハイレベルなものになっています。
クラス関係なくこのテキストを使用して授業が展開されるので、下位クラスの子にとっては問題が難しすぎるだけでなく講師の解説も不十分かもしれません。
親の負担が大きい
親の金銭的・体力的負担が大きいことで有名です。まず体力的負担の1つとして宿題の多さが挙げられます。塾に通っているとはいえ、小学生がその全てを管理することは難しいことです。そのため保護者が宿題を取捨選択したり、優先度をつけたりしなくてはなりません。また解説が不十分な問題や苦手な単元の解説・フォローを行うことが必要とされます。
次に金銭的負担です。後ほど詳しく小学生コースの値段をお伝えしますが、SAPIXは進学塾の中でも料金が比較的高い傾向にあります。料金は、小学4年生で月額41,800円、小学6年生で月額59,950円かかります。
働きながら子どもの勉強のフォローを行わなくてはなりませんので、親の負担は大きいと言えます。家事や仕事の都合を踏まえ、夫婦で負担を平等にできるよう協力し合うことが求められるでしょう。
SAPIX(サピックス)で伸び悩んだ子は
ここまでサピックスのデメリットをお伝えしてきました。ここからはSAPIXに通塾したものの、伸び悩んだ子とその保護者がとるべき行動についてまとめました。SAPIXに通塾をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
とるべき行動パターンは5つです、以下に紹介します。
① そのまま通塾し、勉強法を見直す
② 大手集団塾に転塾
③ 個別指導塾や家庭教師と併用
④ 個別指導塾に転塾
⑤ 個人塾に転塾
伸び悩んだ方には上記の5つの行動パターンが見られます。しかし「成績が伸び悩んだから」と言って塾を変えても成績は向上しません。なぜ伸び悩んだのか、という原因究明が重要です。塾の雰囲気が合わないのか、問題が難しくて理解できないのか、など原因により対策は大きく変わっていきます。 ここまでSAPIX(サピックス)の強さの秘訣をお伝えしてきましたが、実際にどれほどの合格者を輩出しているのか中学受験、高校受験、大学受験別に2019年の合格者を確認してみましょう。 さて、SAPIX(サピックス)が難関校へ数多くの合格者を輩出していることは合格実績を確認するだけでも一目瞭然と言えます。では、実際にSAPIX(サピックス)では、どのような授業提供しているのか?学年別のコースも確認したいと思います。 まずはSAPIX(サピックス)の小学生向けコースは、「低学年」と「高学年」で授業方針が異なります。 「低学年」の間は「考える力」を養いながら「学ぶ喜び」を育てることを大切にしています。そして、「高学年」からは本格的な中学受験に向けての学習がスタートします。 特に、小学5年生から進路別にコースが分かれることになりますので大きなターニングポイントを向かえる時期と言えます。それでは、SAPIX(サピックス)の小学生向けコースについて確認してみましょう。 新しいことを学ぶ喜びを知ってもらい、学習することを好きになってもらうことを一番に考えています。週一日の通塾ですが、少しずつ毎日勉強する習慣を身に着けていけるようなカリキュラムになっています。 低学年での学習は将来の学力の土台となるため、「自分の力で問題が解けたときのうれしさ」「考えることの楽しさ」「文章を読むことの楽しさ」を知ってもらうことを目標に掲げ、着実に学習習慣を身に着けていきます。 初めて直面する問題に対しても「習っていないから解けない」と投げ出さずに、「自分で考え、工夫する」という姿勢を身に付けていきます。 SAPIX(サピックス)が重視する思考力や表現力の育成がスタートします。 いよいよ授業も本格化してきます。4年生は「思考力」と「記述力」を着実に身に着けていく大切な時期です。 学習が日常生活の一部となるように指導をしていきます。 5年生は、受験で欠かせない基礎力をより充実させる学年です。 生徒の個性に合わせた志望校を見極め、合格のためのきめ細かい指導が始まります。 入試当日が実力のピークになるように年間カリキュラムが組まれています。「学力別」「志望校別」のクラス編成で授業が進むとともに、平常授業とは別に「土曜志望校別特訓」が始まり、9月以降には「難関校SS(サンデー・サピックス)特訓」も実施されます。 入試に打ち克つ精神力、学力を養います。 SAPIX(サピックス)の中学生向けコースは学年ごとに学習の目的があり、中学生1年生は学力の核を形成することと、学習を中心とした生活リズムを整えることを重視しています。 中学2年生では、学力を発展させることと、計画性を身につけ受験を意識することを目指しています。 そして中学3年生を迎えると豊富な演習で実戦力を養い、自主的に目標を定め受験に向かえるように指導をしていきます。 それでは、SAPIX(サピックス)の中学生向けコースについて確認したいと思います。 分からないことをそのままにしていると、中2以降で必ず足かせになってきます。必ず質問をして解決していく習慣を身に付けさせます。 中学では部活動や定期テスト、行事などがあり小学校時代とは違って、多くの時間を取られるようになります。生活サイクルの中にSAPIX(サピックス)や家庭学習の時間をうまく組み込めるようにアドバイスを行います。 入試によく出る分野の基礎が登場するのが中2です。数学と英語は、公立校では中3で学ぶ範囲を先行して学習していきます。 時間のある中2のうちから、志望校選びを意識させていきます。 最後の一年は学習のスケジューリングがとても重要です。授業も演習などの実践的なものが中心となり、これまで蓄積してきた力を志望校合格に向けて収束させていきます。 高校研究に役立つイベントや充実したオリジナル資料で、受験生自身の志望校選びをバックアップします。 SAPIX(サピックス)の料金は一般的な学習塾と比較すると「とても高い」傾向にあります。 もちろん、大学生のアルバイト講師に依存し授業料を下げることも出来るかもしれませんが、それでは生徒と本気で向き合い合格への道を切り開くことはできません。(大学生アルバイトがまったくいないという訳ではありません) 一流の講師陣を抱え長期間に渡り難関校を分析しカリキュラムを作成するには相当なコストは発生してしまいます。さらには、保護者と生徒に対して手厚くフォローするためにも1人の講師が見れる生徒数にも限界が生じます。 そのため、一般的な学習塾よりもコストが上がってしまうことは、むしろ自然なことだと考えるべきでしょう。では、SAPIX(サピックス)の料金について学年とコース別に紹介をしたいと思います。 *料金は全て税別です。 *社会を選択されない場合、4年生/38,500円、5年生/47,300円、6年生/54,450円 *別途、入室金30,000円が必要です。また、特別講習の費用が必要な月があります。 SAPIX(サピックス)がなぜ難関校への合格者を最も輩出できるのか?「特徴」、「教育方針」、「コース」から分析を行いました。 結論、「難関校に合格させる」ためにテキスト、カリキュラム、フォロー体制をしっかりと築いていることだと言えます。難関校への合格実績が更に優秀な生徒を集める要因になっているのは間違いなく、超難関校を目指す生徒だけが集まっているのが強さの秘訣と言えます。 料金面は一般の学習塾よりも「かなり高い」傾向にあり親の負担はありますが、子どもの将来を決める難関校への合格を目指すならばSAPIX(サピックス)に入塾させることは非常に的確な一手と言えるでしょう。 また他の中学受験塾について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 「本当にこの塾に通っていいのかな?」とお悩みの方は、視野を広げて探して見ましょう。 オフラインでは通塾できる範囲も限られてしまい、妥協して通塾してしまいがちです。 オンラインも選択肢の一つに加えれば、あなたにぴったりな塾も見つけやすくなります。
今までの学習サイクルや勉強法を変えるだけで、だんだん学力は向上するかもしれません。以下の記事では、5つの勉強法を詳しく紹介しています。
塾を変えると言ってもやはり、進学実績やサポートは大手塾の方が良いかもしれません。以下の記事では大手進学塾のメリットを紹介しています。
比較的スケジュールを合わせやすい個別教室や家庭教師と併用するものありです。以下の記事では併用にオススメの塾を紹介しています。
自分に合う勉強法や指導を受けられることが一番の強みです。以下の記事では個別指導塾のメリット・デメリットを紹介しています。
同級生とハイレベルな戦いを繰り広げるSAPIXとは真逆のアットホームの環境が合うかもしれません。以下の記事では個人塾のメリット・デメリットを紹介しています。SAPIX(サピックス)の合格実績
2019年|SAPIX(サピックス)中学受験の合格実績
学校名
合格者数
開成中学
273名
麻布中学
183名
武蔵中学
55名
筑駒中学
73名
開智中学
324名
お茶の水女子中学
14名
早稲田実業
58名
早稲田
206名
早大学院
57名
立教新座
167名
駒場東邦
169名
栄光
128名
豊島岡女子
270名
市川
497名
灘
31名
学校名
合格者数
桜蔭中
175名
女子学院
125名
雙葉中
48名
筑附
40名
神戸大附属中
4名
渋谷幕張
351名
慶應普通部
107名
慶應中等部
144名
慶應湘南藤沢
44名
明大明治
68名
桐朋中
141名
聖光
225名
浦和明の星女子
421名
東邦大東邦
384名
ラ・サール
20名
2019年|SAPIX(サピックス)高校受験の合格実績
学校名
合格者数
慶應志木
81名
慶應義塾
40名
慶應湘南藤沢
21名
早大学院
47名
早稲田実業
18名
早大本庄
50名
渋谷幕張
26名
豊島岡女子
33名
ICU
36名
桐朋
7名
明大明治
16名
明大中野
15名
青山学院
35名
立教新座
52名
学校名
合格者数
中大杉並
32名
中大附属
12名
中央大学
16名
法政大学
4名
法政第二
8名
市川
39名
日比谷
35名
西
8名
国立
3名
立川
4名
厚木
1名
大宮
1名
柏
1名
津田沼
1名
2019年|SAPIX(サピックス)大学受験の合格実績
学校名
合格者数
東京大学
1名
京都大学
2名
京都産業大学
1名
一橋大学
2名
早稲田大学
27名
慶應義塾大学
21名
上智大学
13名
学校名
合格者数
学習院大学
2名
明治大学
10名
青山学院大学
5名
立教大学
9名
中央大学
9名
法政大学
2名
東京理科大学
15名
SAPIX(サピックス)のコース
SAPIX(サピックス)小学生向けのコース
小学1.2年生
小学3年生
小学4年生
小学5年生
小学6年生
SAPIX(サピックス)中学生向けのコース
中学1年生
中学2年生
中学3年生
SAPIX(サピックス)の料金
*別途、入会金、特別講習代がかかります。SAPIX(サピックス)小学生向けコースの料金
コース
小学1年生
科目
国語・算数
金額
20,900円/月
コース
小学2年生
科目
国語・算数
金額
22,000円/月
コース
小学3年生
科目
国語・算数・社会・理科
金額
24,200円/月
コース
小学4年生
科目
国語・算数・社会・理科
金額
4科目:41,800円/月
コース
小学5年生
科目
国語・算数・社会・理科
金額
4科目:52,800円/月
コース
小学5年生(高校受験)
科目
国語・算数・英語
金額
3科目:15,840円/月
2科目:10,560円/月
1科目:5,280円/月
コース
小学6年生
科目
国語・算数・社会・理科
金額
4科目:59,950円/月
コース
小学6年生(高校受験)
科目
国語・算数・社会・理科・英語
金額
英語+算国+理社:26,400円/月
算国+理社:21,120円/月
英語+算国:15,840円/月
英語+理社:15,840円/月
算国:10,560円/月
英語:5,280円/月
*算数a(5年生)を選択される場合、8,800円加算
SAPIX(サピックス)中学生向けコースの料金
コース
中学1年生(中学1年生対象コース|高校受験)
科目
英語・数学・国語・理科・社会
金額
5科:36,520円
3科:22,110円
コース
中学2年生(中学2年生対象コース|高校受験)
科目
英語・数学・国語・理科・社会
金額
5科:49,500円
3科:41,360円
コース
中学3年生(中学3年生対象コース|高校受験)
科目
英語・数学・国語・理科・社会・作文
金額
5科3科共通:62,260円
SAPIX(サピックス)の分析結果のまとめ
オンライン塾も検討してみよう
一度通塾してしまうとなかなか辞めにくくなってしまいます。
オンラインとオフラインのメリットデメリットを、プロ講師に聞いてみたので、参考にしてみてはいかがでしょうか?