✔オルタナティブ教育とは、学校教育法で規定されていない教育法のこと。シュタイナー教育やモンテッソーリ教育などが該当
✔特徴は探求型や少人数制、無学年制クラスといった方式で授業が行われること!
✔メリットは思考力や行動力が身に付きやすいこと!
✔デメリットには「学費が比較的高い」や「オルタナティブ教育実施校では卒業資格を得られない場合がある」など
「オルタナティブ教育って何?どんな特徴があるの?」「オルタナティブ教育のメリットって何?」など、オルタナティブ教育について疑問を抱いている保護者も少なくないはずです。
国内外で注目を集める教育法であり、日本で学べる場所も増えてきました。
今回は、オルタナティブ教育の特徴やメリット・デメリットについて紹介しています。
この記事を読むことでオルタナティブ教育への理解が深まり、子どもの進路について考えやすくなりますので参考にしてください。
目次
オルタナティブ教育とは
オルタナティブ教育とは、日本の公教育のように学校教育法で規定されていない教育法のことです。国の義務教育とは異なります。
オルタナティブ(alternative)は、「もう1つの」という意味を持つため、「第3の学校」「第3の選択肢の学校」と呼ばれることもあります。これまでの伝統や主流とされてきたものとは異なり、子どもの自主性を尊重しています。
子どもに寄り添った教育内容で、「探究型」「少人数制」「年齢が異なる生徒が同じクラス」「教員はサポート役」などが特徴です。
オルタナティブ教育には以下のような教育法が挙げられます。
- シュタイナー教育
- サドベリー教育
- モンテッソーリ教育
- イエナプラン教育
- レッジョ・エミリア教育
- フレネ教育
- ドルトンプラン教育
いずれの教育法も国内外で注目を集めています。
オルタナティブ教育の比較一覧表
それでは以下の表で、各オルタナティブ教育の特徴を確認してみましょう。
メリット
ここからはお子様が何を得られるのか知るために、オルタナティブ教育を受けるメリットについて見ていきましょう。
考える力、行動する力が身につく
オルタナティブ教育のメリットの1つが、考える力や行動する力が身につくことです。
オルタナティブ教育では、子どもが主体となる自発的な学習環境をサポートしています。学校によっては、イベントや学習プランを教員と生徒が話し合って決めます。
子どもが自分自身で考え行動する力を育むことが可能です。
選んで学ぶので教員や生徒で教育感のズレが少ない
オルタナティブ教育の学校に通う生徒は、オルタナティブ教育の内容を理解し、学びたくて入学をしています。
また教員もシュタイナー教育やサマーヒル教育、サドベリー教育、モンテッソーリ教育など、自分が教えたいオルタナティブ教育法を選んでその場にいます。
教員・生徒ともにオルタナティブ教育への理解があり、教育感のズレが少ないこともメリットの1つです。
「私はこの教育法が良いとは思わない」「この教育法は古い」など、ネガティブに捉えている人がいないため、高い満足度が期待できます。
受け身ではなく自主性が身につく
オルタナティブ教育は、子どもの自主性を尊重した教育法です。
従来の教育法のように受け身で学習するのではなく、自律的なスタイルで学びます。
子どもが興味を持つ学習テーマで、自律的な学びをサポートする環境なため、自主性を身につけることが可能です。
体験型学習が多く充実している
オルタナティブ教育は、体験型学習が多いのもメリットです。
学校にもよりますが、演劇や絵画、工作、農業、料理など、子どもたちの興味関心が高いテーマが揃っています。座学の授業とは違う、体験型学習ならではのことを多く学ぶことが可能です。
また、友達と一緒にグループ・チームで学ぶ時間もあり、互いに助け合う・思いやりの気持ちも育まれます。
異年齢の生徒と接することでコミュニケーション力が身につく
ほとんどのオルタナティブ教育では、異年齢の子どもたちでクラスが構成されます。
常日頃から年上・年下の生徒と接することで、コミュニケーション力が身につきます。
またリーダーシップ力や思いやる気持ちも育むことが可能です。
デメリット
ではここから、オルタナティブ教育のメリットだけでなく、デメリットについても確認していきましょう。
さまざまな教育法があり子どもに合うか迷ってしまう
前述のとおり、オルタナティブ教育にはさまざまな教育法があります。
いずれの教育法も特徴が異なるため、どの教育法が子どもに合うのか迷ってしまいます。
合わない教育法だと子どもが挫折する可能性もあるため、教育法選びには細心の注意が必要です。
学校教育法で定められている学校以外は卒業資格を得られない
認可校ではないため、オルタナティブ教育スクールを卒業したとしても学校教育法上の卒業資格を得ることができません。
ただし一部の学校は国から認可された学校(いわゆる一条校)であるため、卒業資格を得られる場合もあります。通わせることを検討している方は、必ず事前に確認しておきましょう。
学費が高い
オルタナティブ教育を学べる学校は、学費が高いことがデメリットです。オルタナティブ教育が学べる学校は公立ではないため、費用は高額です。
モンテッソーリ教育の幼稚園を例に、一般的な幼稚園との学費の差を確認してみましょう。
- 公立幼稚園:15万円/年
- 私立幼稚園:約37万円/年
- モンテッソーリの幼稚園:約65万円/年
このように料金が大きく異なる場合があるため、事前にどれくらいかかるのか学校に確認し、早めに資金の目処をつけておく必要があります。
参考:
ベネッセ 教育情報サイト『要チェック!私立・公立幼稚園の平均費用』
日本モンテッソーリ総合研究所『附属「子どもの家」幼児部』
学校数はそれほど多くない
オルタナティブ教育を学べる学校はまだまだ少ない状況です。
そのため、子どもをオルタナティブ教育の学校に通わせたいと考えても、近くにないことも珍しくありません。
今後、学校が増える可能性はありますが、地域によっては身近にオルタナティブ教育を学べる環境がない場合もあります。
幼稚園・小学校・中学校が中心で高校は少ない
オルタナティブスクールのデメリットの1つが、高校が少ないことです。
小学校や中学校などのオルタナティブスクールはありますが、高校は非常に少ない状況です。
そのため小学校や中学校までオルタナティブ教育を学んだとしても、高校では通常の勉強に戻ってしまいます。
オルタナティブ教育を受けた有名人
実は多くの有名人が幼少期にこのオルタナティブ教育を受けています。以下で一部を紹介します。
- モンテッソーリ教育:藤井聡太、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグ
- シュタイナー教育:斎藤工、ミヒャエル・エンデ、サンドラ・ブロック
オルタナティブ教育によって自主性を育てられたからこそ、己の道を突き進み、起業家や俳優になっている方が多くいらっしゃいます。
オルタナティブスクール一覧
国内にあるオルタナティブ教育の主なスクールを以下の記事で紹介しています。
モンテッソーリ教育
シュタイナー教育
レッジョ・エミリア教育
ドルトンプラン教育
サドベリー教育
フレネ教育
イエナプラン教育
土・日曜で通えるコースもある
普通の保育園や幼稚園、学校に通いながら、土曜や日曜日だけ習い事のようにオルタナティブ教育を学べるものもあります。以下で3つほど紹介します。
子どもの自主性を育てる
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まとめ
今回は、オルタナティブ教育の特徴やメリット・デメリットについて紹介いたしました。
オルタナティブ教育が学べる学校はまだまだ少ない状況ですが、今後増えていく可能性はあります。
子どもの学習環境として考えている場合は、ぜひここで紹介した内容を参考にして進めていってください。
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